1: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:03:40.11 ID:094NR4d+0
鳴上「『ToHeart2』？」
陽介「おうよ！ この前ゲーム貸すって言ってただろ？ あれだよ、あれ」
鳴上「ああ、それは聞いてたが……予想と違ってて」
陽介「聞けば、悠はこういう『恋愛ゲーム』ってやったことないんだろ？ 確かにお前は老若男女みんなにモテモテだが、やっぱこういう経験も必要だと思うんだ。個人的に」
鳴上「は、はぁ」
陽介「とにかくっ！ 健全な男子高校生ならみんなが通る道なんだっ！ 朝起こしに来てくれる健気な幼馴染！ キッチンにはおいしそうな食事を作ってくれるかわいいメイドロボ！ 果てには人妻から小学生まで惚れている！ そんな夢のようなハーレム、お前も経験したいよな！ 夢見るよなっ！ なっ！」
鳴上「いや、小学生は犯罪――」
陽介「お前が言うかっ！」
＞今日の陽介はどこか必死だ
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2: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:04:10.53 ID:094NR4d+0
鳴上「ま、まぁ、俺も『幼馴染』はいないから、あこがれる……かな？」
陽介「そんな寂しい貴方に！ この『ToHeart2』だ！ 本当はPC版を貸したいところだが、ここは悠にこのゲームを知ってもらう＆好きになってもらうため、PS3版のDX Plusを貸すぜ！」
鳴上「俺、PS3持ってな――」
3: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:04:46.50 ID:094NR4d+0
―――
――
―
【堂島宅】
4: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:05:16.97 ID:094NR4d+0
鳴上「それにしても、ヒロインが多すぎないか？ 19人もいるなんて。ゲーム自体は文章を読んで、行動選択するだけの簡単なゲームだが……完全攻略となると、少し腰が折れそうだ」
鳴上「けど、陽介、あの様子だと全員攻略しないと返却を受け付けないような気がする」
鳴上「……やってはみるが、あくまでゆっくりやっていこう。うん」
5: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:05:55.93 ID:094NR4d+0
―――
――
―
鳴上「……」
6: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:06:31.02 ID:094NR4d+0
―――
――
―
ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ
7: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:07:07.33 ID:094NR4d+0
ﾀｯﾀｯﾀ
ｶﾞｻｺﾞｿ
ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ
8: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:07:46.75 ID:094NR4d+0
このみ「もう、反応が遅かったよ。またお寝坊さん？」
鳴上「まぁ……そういうところ、だな」
このみ「起床時刻はとっくに過ぎているでありますよ。あがっていい？ ぱぱっと作っちゃうから」
9: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:08:19.42 ID:094NR4d+0
―――
――
―
鳴上（……夢、にしては変だ。実感があるし、なんというか、こう、説明出来ない感覚がちゃんとあるというか）
10: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:08:54.37 ID:094NR4d+0
このみ「さっきからこのみが呼んでも反応なかったし、寝不足気味？」
鳴上「そうかもしれない」
このみ「だめだよ〜、いくら親が海外にいるからって夜遅くまで起きちゃ。じゃあこのみの朝ごはんで目覚まししなくちゃっ」
11: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:09:21.35 ID:094NR4d+0
―――
――
―
鳴上（学校まで一緒に来てくれて助かった。学校までの道のりを知らないからな）
12: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:10:18.27 ID:094NR4d+0
このみ「あっ！ ゆーじんだ！ おーい！」
雄二「ん？ おう、また夫婦そろって仲良く登校か？」
このみ「も、もう！ だからからかわないでってば〜」
13: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:10:50.12 ID:094NR4d+0
このみ「そ、そんなことして、ないよ？」
雄二「疑問形かよ」
鳴上「ああ、ちょっとCの塊を食わされかけただけだ」
14: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:11:31.38 ID:094NR4d+0
―――
――
―
このみ「じゃあねー！ また後でー！」
15: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:11:58.45 ID:094NR4d+0
雄二「お前、今流行りのイメチェンってやつなのか？」
鳴上「イメチェン？」
雄二「伊達にお前の友人を十年来やってないんでな。今日のお前、少しだけいつもと違う、間違いない」
16: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:12:28.13 ID:094NR4d+0
―――
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【教室】
17: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:13:22.18 ID:094NR4d+0
雄二「あったりまえよ！ そうは思わない高校生男子なんているはずがない！」
鳴上「俺の女装で我慢してくれ」ｷﾘｯ
雄二「なんでそうなるんだよっ！」
18: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:13:48.58 ID:094NR4d+0
―――
――
―
愛佳「――と、言うわけで。図書室の本を借りる場合は――」
19: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:14:31.01 ID:094NR4d+0
真委員長「ははは！ いやいや、車にひかれそうになった少女を助けたと思ったら、いつの間にか病院送りさ。けど、こうして不死鳥のごとく舞い戻ってきた！」
「ついこの前の噂だと、助けたのは猫だったような……」
「その前はおばあちゃんじゃなかったか？」
20: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:15:14.82 ID:094NR4d+0
真委員長「ということで！ 残りの任期、愛佳さんを委員長に委任したいと思う！」
愛佳「……えー！？」
鳴上（様子を見るに、委員長になるのは嫌らしい。困ってるな……）
21: ◆ynV98nmqxA[saga]
2012/10/09(火) 00:15:47.12 ID:094NR4d+0
「よっ！ 新いいんちょー！」
愛佳「へ？ へ？ そ、そんなぁー！？」
鳴上（……これじゃあ、小牧さんのこと、言えないな）
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