過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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926:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[saga sage]
2014/03/05(水) 02:45:51.09 ID:5tPegTlho
第450話 反転世界 4

一体どういうことなんだろうか。夢なら早く覚めて欲しい。ここは、過去? ベッドの上には無造作に携帯が置かれている。去年壊したはずのガラケーだ。携帯を開くと4月15日と書かれている。

撫子「やっぱり、過去なのか……」

信じられないと思いながらいつもの癖で携帯をいじる。メールを何気なく見ると

撫子「え……なにこれ……」

母さんと父さん以外からの着信がない。仮にここが去年の4月だったとして、めぐみ、美穂とは仲良かったし、藍を含め3人とはメールをよくしていた。そして、藍とはこの頃には付き合い始めている。
アドレス帳を開き、4人が登録されているか見る。

撫子「ない……」

4人どころか、他の友達も、ひま子さえも登録されていない。

撫子「これは夢だ。夢に違いない」

夢ならこんなに長くはっきりとしている夢を見るのもおかしいし、夢の中で夢と自覚していることになる。明晰夢というものだろうか。明晰夢は自分でコントロールできるというので、必死に夢から覚めるように念じた。しかし、いつまで経っても覚めない。次にとりあえず非現実的なことを起こせば夢だと思ったので、櫻子の頭にタライが落ちてくるように念じた。

バタンッ

ものすごい勢いで櫻子の部屋のドアが閉まった音が聞こえた。思惑通りタライが落ちてきたのかと思い。見に行くことにした。

ガチャッ

櫻子「はっ? なに勝手に人の部屋開けてんだよ! なんか用かよ!」

撫子「イヤ、櫻子の頭にタライが落ちてこないかなって」

櫻子「ハァ? 何言っての? 意味分かんないし。バカ過ぎてとうとう意味分かんない妄想でもするようになったの?」

撫子「櫻子にバカ扱いされるとは」

櫻子「いや実際ねーちゃんの方がバカでしょ? 勉強できないし。とにかく用がないなら出て行けよ!」

どうやらそんなに簡単にうまく操れないらしい。それにしても、櫻子の様子もおかしかった。大体櫻子ってあんなに服に気を使ってたっけ? 私のお下がりしか持ってなかった気がするのに

自室に戻るとまた山積みになった漫画雑誌があったので、整理しながら今日は 寝ることにした。寝れば夢って覚めるでしょ。その時は、そう信じていた。

第450話 反転世界 4 終わり


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