過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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950:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[sage saga]
2014/03/17(月) 19:47:43.78 ID:xEfuSpgFo
第465話 反転世界 19

さて、翌日になった。午前中は学校に行くことにした。

撫子「(そういえば、美穂はどうしたんだろう? 昨日は休みだったのかな?)」

撫子「(学校についたら、誰かに確認してみようかな)」

藍とめぐみはこの間のことがあるので、話しかけたくはなかった。
代わりに他のクラスメイトに聞いてみた。

撫子「ねぇ、ちょっといいかな? 八重野さんって今日は来ないの?」

「……」

一瞬たじろいだ様子、私がいきなり話しかけたからだろうか。

撫子「あ、いや。最近ずっと来てないみたいだからどうしたのかなって」

「……最近っていうか、ずっとじゃん」

撫子「え?」

「だって、あの子不登校だし」

撫子「え?」

不登校……一体なにがあったんだろうか?

「大室さん……だっけ?」

撫子「うん」

「あんまりそのことに関わらないほうがいいよ」

撫子「え?」

どういうことだろう。

「ごめん。私席に戻る」

撫子「あぁ。ありがとう」

午前中の授業の間ずっと考えていた。美穂はどうして不登校になったのだろう? 美穂の性格が反転しているとしても、それだけで学校に来なくなるなんてことはないはずだ。大体、不登校になるにはそれ相応の理由があるからで、
例えば、うつ病などの精神病。もしくは、学校に来たくなくなるようなこと。そう、いじめられているとか。改めてクラスメイトを観察していると、友達同士でしゃべっていても、どこか皆よそよそしく不気味なように感じた。
美穂のことも気になったが、午後からは花子の担任の先生が来る。午前中に授業を切り上げて帰らなければ。


4時間目が終わると、すぐに早退手続きをする。あっちでは、そう簡単に早退は認められなかったが、こっちでは、頭が痛い程度の理由で早退出来たのには少しびっくりした。
そのまま帰路につく。


家に帰ると14:30になっていた。間に合ってよかった。

15:00になると、花子の担任の先生が来た。

ピーンポーン

撫子「はい。いま出ます」

「こんにちは、大室さんの担任の黒部花子です」

一瞬でフラッシュバックする去年の記憶。この黒部花子という人物があっちの世界の同一人物ならば、17年前に死んでいるはずだ。

黒部「あら、お姉さんかしら? お母さんはいらっしゃる?」

母ではなく、私が出てきたことに困惑しているようだ。しかし、今は母でなく私が出てきた説明よりも聞きたいことがあった。

撫子「あの、失礼ですけど、貴方が小学生のときに、不審者に襲われた、もしくは怖い思いをしたことはありませんか?」

黒部「え……」

黒部「なんでそのことを……」

やっぱり、そうみたいだ。17年前に死ぬはずだった人が生きている。また、この世界について新しい情報を得たが、それは理解に近づいたというよりかは、さらに混乱するものとなった。

第465話 反転世界 19 終わり


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