過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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◆Y79ev7DOE0Zd
[sage saga]
2014/03/19(水) 23:58:44.87 ID:3TyEalLeo
第466話 反転世界 20
撫子「私の世界では……貴方は……あっ、いや……」
黒部「私の世界?」
まずい頭が混乱している。不必要なことをしゃべっている。ここで、花子の学校でのことについて聞いて、先生にも協力してもらおうと思っていたのに、これじゃあ、私では話にならないと思われて、後日またなんてことになりえない。
第一、私が知りえるはずのない情報を知っていることで気持ち悪いと思われてしまいそうだ。
黒部「もしかして、あの時私を救ってくれたのは貴方だったのね」
撫子「え……?」
黒部「私が男に追われてトイレに逃げ込んで、絶体絶命だったとき、ものすごい音がして、男は一瞬大きな声をあげて静かになった。誰がやったのかわからなかったけど、気絶したみたいだったわ。その後警察が来たんだけど、誰かに殴られた跡もなく、気絶した理由は不明ってことになって」
確かに私は男を殴って気絶させたが、それは17年後の話でさらに向こうの世界だ。
黒部「でも、大室さんを見た時、花子ちゃんを見た時もビビッと来たけど、今貴方の話を聞いて直感的にわかったわ。どういうことだかわからないけど、貴方もあの事件に何らかの形で関わっている? 違う?」
撫子「あ、あぁ……私は……」
気が付くと私は今までの経緯をすべて話してしまっていた。一度も会ったことのない人に。話終えるころには、大泣きしてしまっていた。
黒部「そう……それは辛かったわね」
撫子「す、すみません。こんな話しても信じてもらえないですよね?」
黒部「いや、私は信じるわ。そう、貴方の世界では私はもう死んでたのね」
撫子「ごめんなさい」
黒部「いや、貴方が悪いわけないじゃない! それに、向こうの私も救ってくれたんでしょ?」
撫子「救ったのは花子です」
黒部「じゃあ、あなた達姉妹に感謝しないとね。たぶん、そうしてくれたから、こっちでは生き延びることが出来たわけだし」
黒部「次は私が協力する番かしら」
撫子「!」
黒部「何か聞きたいことがあるんでしょう?」
撫子「……はい、学校での花子のことについて聞きたいです」
黒部先生によると、学校での花子は友達がいなく、いつも1人でいること。いじめられているわけではないということ。しかし、このまま放置すれば、将来いじめられる可能性もあるということ。これは、私もなんとなくそんな感じはしていた。
勉強についていけず、休み時間でも勉強をしていることが原因であることは先生も理解しているようだ。放課後補習を受けさせるかどうかも迷っていたが、花子だけ補習となると、さらに孤立するのではないかと懸念していた。
撫子「なるほど、確かに1人だけ補習はよくなさそうですね」
黒部「そうなのよ」
次に私は花子に仲良くしてくれそうな子がいるかどうかを聞いた。
黒部「小川さん、相馬さん辺りかしらね。特に相馬さんは面倒見が良くて」
撫子「なるほど、やっぱり」
黒部「やっぱりって、もしかして貴方のいた世界でも?」
撫子「はい、花子と仲良くしてます」
黒部「なるほど」
撫子「……未来ちゃん達は休み時間は何してますか?」
黒部「長い休み時間は外に行って遊んでる。短い休み時間は折り紙とか追ってるわ」
撫子「折り紙?」
折り紙なら花子でもできるかもしれない。
撫子「わかりました。勉強は私がなんとかします。先生は、休み時間に花子が折り紙するように配慮してもらえますか?」
第466話 反転世界 20 終わり
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