過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
1- 20
962:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[sage saga]
2014/03/25(火) 20:54:28.77 ID:cxOSPWxAo
第473話 反転世界 27

次の日

花子の方が一段落したので、気になっていた美穂のことを考える。
今日も学校に来ていないみたいだ。今日こそは、美穂の家に行ってみようと思う。
確か、担任の先生が宿題やらプリントやらを美穂の家に持っていかないとと言っていた。
私が、その役を買って出ますと言ったら、すんなりと許可してくれた。

ピーンポーン

八重野母「はい。どちら様ですか?」

撫子「私は八重野美穂さんの友達の大室撫子です。今日は担任の先生から頼まれたプリントを届けに来ました。少し美穂さんとお話したいのですが、あがってもよろしいですか?」

八重野母「え? 美穂ちゃんに友達!?」

どこかで聞いたような反応が返ってきた。でも、私の母と違って、驚愕した中にも心配した声色。

八重野母「ちょっとまってね」

撫子「はい」

待つこと10分

八重野母「ごめんなさい、待たせてしまって。部屋からは出てこないから、ドアの前でよければ……」

撫子「ありがとうございます」


顔の見えない状態で美穂と話す。すごく緊張してきた。私の知っている美穂とは別人だと思ったほうがいいだろう。それに、私がさらに傷つけてしまうということもあるかもしれない。
美穂の母親が去ってから、私は美穂に話しかける。


撫子「えーっと、八重野さん?」

「……」

返事はない。

撫子「あの、私は大室撫子。貴方のクラスメイト」

「……」

撫子「今日は、先生からもらったプリントを届けにきたんだけど、ここ開けてくれないかな?」

「……どういうつもり?」

美穂がしゃべった。掠れた声ではあるが、確かに美穂の声だ。

撫子「えっと、同じクラスになったのに来てないから心配だなって」

「同じクラスも何も大室さんは前の学年も一緒だったでしょ?」

そうだったのか……聞き方を間違えてしまった。

撫子「あぁ、そうだったね。いや、ちょっと心配になってさ」

「三輪と園川の差金!? なんでうちに来てまで! もう帰ってよ!!」

えっ。どういうこと? 藍とめぐみが美穂に何かしたんだろうか?

撫子「違う! それは違うって! 私はここに来たかったから来ただけ!!」

「じゃあ、なんであの時助けてくれなかったの!!」

撫子「え……」

「アンタは結局見てるだけだった。いや、アンタだけじゃないけどさ。私がいじめられているなか、何度も何度も!!」

撫子「……」

ショックだった。ショックで頭が真っ白になった。藍とめぐみがいじめ……? さらに、私がそれを黙認してた……
世界が違うとはいえ、美穂がいじめられているのに助けない私に腹が立つ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1111.06 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice