過去ログ - 【ゆるゆり】撫子「大室家の短編集」花子「だし!」
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974:1 ◆Y79ev7DOE0Zd[saga sage]
2014/03/31(月) 23:35:22.02 ID:T1brDnk/o
第481話 パラレルワールド 8

美穂「で、私は何をすればいい?」

撫子「私が寝ている間、見張ってて欲しい」

美穂「どこで寝るの?」

撫子「私の部屋」

美穂「でも、それじゃあ撫子あの世界に行けないよ?」

撫子「私が行くんじゃない。私の日記が行くだけ」

美穂「え?」

撫子「さっき占い師さんが言ってた人が見ている状況だと、飽きたの紙だけなくなるって話」

撫子「あれは多分、儀式自体は成功してるんだと思う」

撫子「ただ、パラレルワールドに移動するときに、人が見張ってると移動する人の物理的な存在はこっちに固定される」

撫子「だから、人自体はパラレルワールドへの移動が起こらない」

撫子「でも、人に見えていない部分、例えば布団の中に入っていたメモなどは」

美穂「なるほどね」

撫子「そういうこと。多分、観測されない位置にある物に関してはパラレルワールドへの移動が成功してるってことじゃない?」

撫子「誰もいない状況でっていうのは、誰にも観測されてない場所でのみこの儀式は成功するってことだと思う」

撫子「じゃなきゃ、自室に居なくても、壁を隔てた隣の部屋にいるとか、極論日本のどこでやったとしても、家から数km進めば誰かしらいるはずだし」

美穂「うん、そうかもしれない。なによりこの方法だと」

撫子「そう」

美穂「リスクがない」

撫子「そう。試してみる価値はある」

美穂「でも、メモがあの世界に飛んだ程度で変わるものなの?」

撫子「美穂は、あの世界の記憶があるんだよね?」

美穂「うん」

撫子「じゃあ、あの世界の私が美穂と接触したら?」

美穂「記憶が書き換えられるね」

撫子「そう。私は、こんな事もあろうかと、向こうの世界の大室撫子に向けて日記を残してたんだ。そこに美穂と話せと書いておけば」

美穂「接触が起こったことが確かめられるというわけだね」

撫子「そういうこと。つまり、私自身はこっちの世界に居ながら、向こうの世界にメモを送る。それで、そのメモがちゃんと届いて、遂行されたかどうかは」

美穂「私の記憶が書き換わったら成功。書き換わらなかったら失敗、もしくはメモは別の世界に飛ばされたってことだね」

撫子「そう。これが私の考えた作戦」

美穂「無移動型並行世界干渉作戦。コード:ナデシコと呼ぼう」

撫子「何その名前」フフフ

美穂「ふふ。かっこいいでしょ」

よくわからないけど、この時の美穂と私は確実にこの状況を楽しんでいた。

第481話 パラレルワールド 8 終わり


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