過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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214:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:28:47.78 ID:mpXVKIpT0
「猫だと?
お前、そんな科学的根拠のないまやかしに任せるって言うのか?」

「まやかしじゃない。偶然かどうか分からないが、
この猫にはマインドスイーパーの素質があるらしい。
以下略



215:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:29:19.47 ID:mpXVKIpT0
「起きろ、汀。起きるんだ」

「…………起きてるよ…………」

「これから治療を始める。出来るな?」
以下略



216:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:29:49.22 ID:mpXVKIpT0
それを見て、とろとろとした表情だった汀が、笑顔になる。

「小白も、一緒に行く?」

問いかけられ、猫はニャーと鳴いた。
以下略



217:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:30:15.60 ID:mpXVKIpT0
「端的にこの患者について説明しておく。まずは……」

「………………」

すぅ、すぅ、と言う寝息が聞こえる。
以下略



218:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:30:50.74 ID:mpXVKIpT0


汀は、いつもの病院服で暗い地下牢のような場所に立っていた。

「…………」
以下略



219:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:31:29.36 ID:mpXVKIpT0
そこは、錆と腐った血液、
それと据えた何か生物的な悪臭が漂う、牢屋の中だった。

壁には磔台や、ソロバン型の拷問器具、鞭、三角形の木馬など、
大小さまざまな拷問道具が、綺麗に陳列されている。
以下略



220:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:32:05.51 ID:mpXVKIpT0
鉄格子も、糸が寄り集まって出来ている。

十畳ほどの部屋の中を見回し、
汀は、そこで思い出したかのように耳元のヘッドセットのスイッチを入れた。

以下略



221:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:32:37.60 ID:mpXVKIpT0
そこで彼女は、ガチャリと音がしたのを聞いて、足元に目をやった。

汀の右足に、鉄枷がはまっていた。

鎖は壁に繋がっている。
以下略



222:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:33:11.25 ID:mpXVKIpT0
顔をしかめた汀の耳に、
そこでズリ……ズリ……という何かを引きずる音が聞こえた。

小白が、毛を逆立ててシャーッ、と言う。

以下略



223:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:33:50.14 ID:mpXVKIpT0
その目、包帯から除く眼球がぎょろりと動き、口が裂けそうなほど広がる。

男は、四肢にそれぞれ、束にした三、四本ほどの包丁を持っていた。

黒いビニールテープで、包丁が無造作に束ねられている。
以下略



224:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:34:24.35 ID:mpXVKIpT0
『……お前、俺を怒らせたいのか?』

「怒らないでよ……そんなつもりで言ったんじゃないよ」

『ならすぐに離れて、中枢を見つけてくれ』
以下略



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