過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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247:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:46:19.26 ID:OB2lhOYj0
『どっちだ。はっきりしろ』

「動けないの。刀がいっぱいある」

『その子だけ帰還させることはできるか?』
以下略



248:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:46:54.13 ID:OB2lhOYj0
「連れて帰るよ」

そう言った彼女に、一瞬沈黙してから圭介は言った。

『手負いなんだろう。無理だ。時間も残り少ない』
以下略



249:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:47:29.23 ID:OB2lhOYj0
『……分かった。なら好きにしろ』

「好きにするよ?」

『ああ。でも、危ないと思ったらすぐに見捨てて中枢を探せ』
以下略



250:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:48:10.83 ID:OB2lhOYj0
手に持っていた包丁を、それぞれ脇に放り投げ、
手近な刀を、六本の腕に持つ。

刀と、刀を持った男達に取り囲まれ、
汀は日本刀を構えて周囲を見回した。
以下略



251:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:48:58.57 ID:OB2lhOYj0
「なぎさ?」

「なぎさちゃんだよね……?
あたし、岬(みさき)だよ。覚えてる? あたしだよ……!」

以下略



252:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:49:36.02 ID:OB2lhOYj0
『いや、こっちの話だ。
それより、トラウマに囲まれてると言ったな。そこはどこだと思う?』

「異常変質心理壁であることは間違いないと思うけど
……中枢どころか、心の外壁にさえたどり着いてないことは確かだよ。
以下略



253:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:56:01.29 ID:OB2lhOYj0
実に二、三メートルもふわりと浮き上がり、
六本の刀で汀に切りかかる。

汀は、おぼつかない手つきでそれを一閃して弾いたが、
小さな体が押されて後ろに下がる。
以下略



254:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:56:44.06 ID:OB2lhOYj0
『どうした?』

圭介に対して

「何でもない。大丈夫!」
以下略



255:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:57:25.84 ID:OB2lhOYj0
突き立っていた刀の刃が、後頭部から口に貫通して串刺しにする。

十二人になった男達は、血まみれの汀を見て、楽しそうに笑い声を上げた。

切られた蜘蛛男の体が、粘土のように溶け、地面に流れる。
以下略



256:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:58:07.04 ID:OB2lhOYj0
冷たくそう返し、汀は、無理やり足から釘を引き抜いている岬を見た。

「歩ける?」

「何とか……」
以下略



257:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:58:43.28 ID:OB2lhOYj0
汀は、抵抗のある感触を感じながら、
ズブズブと刃を根元まで押し込んだ。

そして力任せに、地面から飛び出た柄を踏み込む。

以下略



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