過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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254:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:56:44.06 ID:OB2lhOYj0
『どうした?』

圭介に対して

「何でもない。大丈夫!」
以下略



255:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:57:25.84 ID:OB2lhOYj0
突き立っていた刀の刃が、後頭部から口に貫通して串刺しにする。

十二人になった男達は、血まみれの汀を見て、楽しそうに笑い声を上げた。

切られた蜘蛛男の体が、粘土のように溶け、地面に流れる。
以下略



256:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:58:07.04 ID:OB2lhOYj0
冷たくそう返し、汀は、無理やり足から釘を引き抜いている岬を見た。

「歩ける?」

「何とか……」
以下略



257:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:58:43.28 ID:OB2lhOYj0
汀は、抵抗のある感触を感じながら、
ズブズブと刃を根元まで押し込んだ。

そして力任せに、地面から飛び出た柄を踏み込む。

以下略



258:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 10:59:13.28 ID:OB2lhOYj0
その先は、真っ黒な空間になっていた。

岬は、荒く息をついて涙を流しながら、
折られた腕の骨を、力任せに元にはめているところだった。

以下略



259:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:00:07.85 ID:OB2lhOYj0


気がついたとき、彼女達は打って変わって爽やかな、
小鳥がさえずる丘の上に立っていた。

以下略



260:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:00:47.97 ID:OB2lhOYj0
くしゃくしゃになった蝶々を広げてみる。

そこには、血液のようなもので雑に、
先ほど流れた音声と同じものが書かれていた。

以下略



261:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:01:25.25 ID:OB2lhOYj0
『お前……』

「廃人になるね。この人」

何でもないことのように言って、汀は面白そうに、
以下略



262:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:02:09.98 ID:OB2lhOYj0
「死刑で殺される人を治して、それで、救ったって言えるのかな?」

『ああ。お前は余計なことを考えず、救えばいいんだ』

「圭介、それは違うよ」
以下略



263:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:02:39.16 ID:OB2lhOYj0
『…………』

圭介はしばらく考え込んでいた。

が、断固とした口調で彼は言った。
以下略



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