過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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270:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/18(木) 11:07:50.32 ID:OB2lhOYj0
それは、体長十メートルはあろうかという、巨大な蜘蛛だった。

八つの赤い目を光らせながら、巨蜘蛛は地面を踏みしめ、
汀の前まで移動すると、顔を屈めて蟲の口を開いた。

「シャーッ!」

小白が地面に降り立ち、風船のように膨らむ。

巨蜘蛛の半分ほどの大きさに変わった小白は、
牙をむき出して蜘蛛を威嚇した。

その化け猫を制止して、汀は一歩前に進み出た。

そして赤ん坊の写真を、蜘蛛に突きつける。

「良く見て。これが、あなたよ。あなたは蜘蛛じゃない。
あなたは人間。何の変哲もない、平凡で、ごくごく普通の、
何の力もない、無力な人間の一人よ」


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