過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:18:07.70 ID:Xp8Q5vyA0
「先生! 先生やめてください! こんなこと……こんなこと酷すぎます!」

観客のマネキン達から、男の笑い声が、一斉にドッと漏れた。

「先生! 先生やめてください! こんなこと……こんなこと酷すぎます!」
以下略



60:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:18:41.02 ID:Xp8Q5vyA0
およそ少女の力とは思えないほどの威力で、
マネキン人形の首が吹き飛んでいき、スクリーンの中央に大きな穴を開ける。

『汀、今回は危険だ。遊ぶんじゃない!』

以下略



61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:19:09.90 ID:Xp8Q5vyA0
汀はそう言って、また手近なマネキン人形を殴った。

その胸部に大きな穴が開き、ぐらりと倒れる。

「私はここでは最強なんだ! 強いんだ!
以下略



62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:20:03.10 ID:Xp8Q5vyA0


気づいた時、汀はマネキン人形が所狭しと果てしなく投棄された、
その山のような場所にうつぶせに倒れていた。

以下略



63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:20:34.98 ID:Xp8Q5vyA0
女の子の全身には、青黒い切り傷がついていて、そこから血がにじんでいる。

人形達を掻き分け、汀は女の子に近づいた。

そして、その頬を掴んで自分の方を向かせる。
以下略



64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:21:06.18 ID:Xp8Q5vyA0
汀は少しだけ沈黙すると、さびしそうに一言、言った。

「それが、一番楽なのかもしれないんだよ」

答えはない。
以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:21:34.49 ID:Xp8Q5vyA0
また、汀は微笑んだ。

「だって、人間なんてそんなものだもの」

ぶちゅり。
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:22:11.65 ID:Xp8Q5vyA0


診察室で硬直している母親を尻目に、圭介は黙々とカルテに何事かを書き込んでいた。

「お話の意味が……分からなかったんですが……」
以下略



67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:22:57.25 ID:Xp8Q5vyA0
「どういうことですか!」

母親が絶叫した。

圭介は立ち上がった彼女に座るように促し、柔和な表情のまま、続けた。
以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:23:28.97 ID:Xp8Q5vyA0
「ひ……人殺し!」

立ったまま母親が悲鳴を上げる。

圭介は表情を変えずに、椅子に座ったまま肩をすくめた。
以下略



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