過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
1- 20
64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:21:06.18 ID:Xp8Q5vyA0
汀は少しだけ沈黙すると、さびしそうに一言、言った。

「それが、一番楽なのかもしれないんだよ」

答えはない。
以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:21:34.49 ID:Xp8Q5vyA0
また、汀は微笑んだ。

「だって、人間なんてそんなものだもの」

ぶちゅり。
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:22:11.65 ID:Xp8Q5vyA0


診察室で硬直している母親を尻目に、圭介は黙々とカルテに何事かを書き込んでいた。

「お話の意味が……分からなかったんですが……」
以下略



67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:22:57.25 ID:Xp8Q5vyA0
「どういうことですか!」

母親が絶叫した。

圭介は立ち上がった彼女に座るように促し、柔和な表情のまま、続けた。
以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:23:28.97 ID:Xp8Q5vyA0
「ひ……人殺し!」

立ったまま母親が悲鳴を上げる。

圭介は表情を変えずに、椅子に座ったまま肩をすくめた。
以下略



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:23:57.82 ID:Xp8Q5vyA0
「自殺病にかかった者は、決して幸福にはなれません。そういう病気なのです」

「なら……なら先生は……」

母親の目から涙が落ちる。
以下略



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:24:30.95 ID:Xp8Q5vyA0


びっくりドンキーの一番奥の席、そこに汀はちょこんと座っていた。

余所行きの服を着ていて、落ち着かない顔で周囲を見回している。
以下略



71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:25:04.16 ID:Xp8Q5vyA0
そこで店員……オーナーが歩み寄って、ゆっくりと頭を下げた。

「ようこそおいでくださいました、高畑様。
ご注文は、いかがなさいましょうか?」

以下略



72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:25:38.17 ID:Xp8Q5vyA0
「ここは禁煙席だよ。一番喫煙席から離れてる場所を選んだんだ。我慢しろよ」

「うん」

汀は、手に持った3DSを落ち着きなく弄り、そして一言呟いた。
以下略



73:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/10/16(火) 18:26:11.10 ID:Xp8Q5vyA0
汀は打って変わって目を輝かせ、動く右手でぎこちなくスプーンを掴んだ。

「いただきます」

「残ったら俺が食うから。ゆっくり食えな」
以下略



953Res/544.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice