過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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754:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:56:12.50 ID:fuTWsXwH0
「さぁな。
だが、『役に立つ道具』は一つでも多い方がいいからな」

圭介はそう言って、グラスの中の麦茶を、
一気に喉に流し込んだ。
以下略



755:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:56:49.08 ID:fuTWsXwH0
「昔の話は昔の話だ。
それに、俺はまだ許してはいないからな」

「…………」

以下略



756:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:57:46.57 ID:fuTWsXwH0


暗い夜道、大河内は息をついた。

もう夜中の十一時近い。
以下略



757:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:58:25.63 ID:fuTWsXwH0
あたりには人影がない。

街灯もなく、非常に薄暗い場所だ。

大河内はゆっくりと、横目だけで振り返り、
以下略



758:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:59:46.66 ID:fuTWsXwH0
素人の動きではなかった。

大声を出そうとした大河内の口を塞ぎ、
少年はフードの奥の瞳を、冷たくニヤリと笑わせた。

以下略



759:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:00:17.32 ID:fuTWsXwH0
簡単に皮が切れ、血が流れ出す。

無言だった。

それが大河内の恐怖を更に煽った。
以下略



760:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:00:53.59 ID:fuTWsXwH0


「せんせ! せんせえ!」

隔離された集中治療室内で、呼吸器をつけられ、
以下略



761:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:01:29.85 ID:fuTWsXwH0
「……発見された時はこの状態だったそうだ。
肺に達する刺し傷が三箇所。
うち一箇所は、肺を貫通してるらしい。
警察は総力を挙げて、犯人を捜している」

以下略



762:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:02:14.42 ID:fuTWsXwH0
半狂乱になって、汀がヒステリックに喚く。

「せんせが死んだら、圭介も殺してやる! 私が、私が絶対に……」

そこで汀の喉から、カヒュ、と空気の抜ける小さな音がした。
以下略



763:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:02:58.55 ID:fuTWsXwH0
荒く息を吐いて、視線をうつろに漂わせている汀の額に手を当て、
圭介は冷静に懐から注射器を取り出し、それを汀の右手首に注射した。

そして理緒に、小白の入ったケージを渡す。

以下略



764:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:03:34.88 ID:fuTWsXwH0
「高杉先生の時もそうでした……
どうして、そんなに冷たくしていられるんですか!
汀ちゃんの気持ちを考えてあげても……
無理やり眠らせるなんて!
誰だって……誰だって、自分の好きな人がこんな事件に遭ったら、
以下略



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