過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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758:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 21:59:46.66 ID:fuTWsXwH0
素人の動きではなかった。

大声を出そうとした大河内の口を塞ぎ、
少年はフードの奥の瞳を、冷たくニヤリと笑わせた。

以下略



759:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:00:17.32 ID:fuTWsXwH0
簡単に皮が切れ、血が流れ出す。

無言だった。

それが大河内の恐怖を更に煽った。
以下略



760:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:00:53.59 ID:fuTWsXwH0


「せんせ! せんせえ!」

隔離された集中治療室内で、呼吸器をつけられ、
以下略



761:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:01:29.85 ID:fuTWsXwH0
「……発見された時はこの状態だったそうだ。
肺に達する刺し傷が三箇所。
うち一箇所は、肺を貫通してるらしい。
警察は総力を挙げて、犯人を捜している」

以下略



762:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:02:14.42 ID:fuTWsXwH0
半狂乱になって、汀がヒステリックに喚く。

「せんせが死んだら、圭介も殺してやる! 私が、私が絶対に……」

そこで汀の喉から、カヒュ、と空気の抜ける小さな音がした。
以下略



763:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:02:58.55 ID:fuTWsXwH0
荒く息を吐いて、視線をうつろに漂わせている汀の額に手を当て、
圭介は冷静に懐から注射器を取り出し、それを汀の右手首に注射した。

そして理緒に、小白の入ったケージを渡す。

以下略



764:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:03:34.88 ID:fuTWsXwH0
「高杉先生の時もそうでした……
どうして、そんなに冷たくしていられるんですか!
汀ちゃんの気持ちを考えてあげても……
無理やり眠らせるなんて!
誰だって……誰だって、自分の好きな人がこんな事件に遭ったら、
以下略



765:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:04:29.50 ID:fuTWsXwH0
冷たく理緒の言葉を打ち消し、
しかし視線はあわせずに、圭介は続けた。

「……手術は成功した。命に別状はないはずだ。
今の医療技術を、信用するんだ」
以下略



766:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:05:08.65 ID:fuTWsXwH0
「高畑先生と、大河内先生が話してるところ、聞きました。
汀ちゃんと大河内先生は、絶対に結婚できないって、
高畑先生、断言したじゃないですか!」

「…………」
以下略



767:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/23(火) 22:05:50.01 ID:fuTWsXwH0
「特に何も。何も知らない君が、少々滑稽でね」

「こっけい……?」

「ああ。赤十字では教わらなかったのか?
以下略



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