過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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92:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 07:35:13.55 ID:FW+Jr7MZ0
汀の前には、目を閉じて両指を胸の前で組んだ、
白髪の壮年男性が眠っていた。

余所行きの服を着ている汀とは違い、こちらは病院服だ。

腕には栄養補給用の点滴がつけられていて、
頭にはヘルメット型マスク、
そして血圧や脳波を測定する器具が取り付けられている。

汀はそこで、強く咳き込むと、まるで溺れた人のように胸を抑えた。

急いで圭介が、施術室のドアを開けて駆け寄る。

「汀!」

呼ばれて、汀は動く右手でマスクをむしりとり、
ゼェゼェと息を切らしながら、真っ青な顔で圭介を見た。


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