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550: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2012/11/29(木) 06:15:05.92 ID:lqapAszKo


束「ぱらりろぱらりらぺろ〜♪」

岡部「(ゴッドファーザー……?)」

 お気に入りの音楽を口ずさみながら、大量の空中投影キーボードを高速で叩く束。
 場所は変わらずの談話室。

 彼女が居れば、そこがラボでありラボになる。
 束のペースでIS“石鍵”を展開させられた岡部は、そのまま済し崩し的に協力する形となった。

 鈴音はと言うと、束は眼中に無いのか完全に見えていないような素振りをしている。
 チャームポイントである八重歯を、ぽかーんと開けた口から覗かせていた。

束「へいへいへ〜い、全部曝け出しちまいな〜」

 口はふざけていてもそこは“超”が付く天才である。
 空中に呼び出された6枚のディスプレイと、6枚のキーボードを完全に使いこなしている。

束「ふんふん。思った通り複雑怪奇なフラグメントマップだね。いっくんのソレとも大分違うね」

 ──フラグメントマップ。

 各ISがパーソナライズによって独自に発展されしていくその道筋のことである。
 人間で言う遺伝子的なもの。

岡部「どうして男である俺がISを動かせるのか、わかったのか?」

 兼ねてよりの疑問をぶつけてみる。
 ISの産みの親である人物であれば、その疑問に対しなんらかの答えが帰ってくるものと思っていた。

束「ん〜? さてねー、何でだろうねー、いっくんにも言ったけどさっぱりぱりだよ。
  ナノ単位まで分解してみても良い? いっくんにはお断りされちゃってさ」

 しかし、期待した解答は得られず的外れなお願いが返ってきた。

岡部「断る」

 分解。
 それは言葉のニュアンスで“IS”ではなく、本体である“人間”を指していることは容易に想像が付いた。

束「それにしてもこの子は引き篭もり気味だね、全然答えてくれないよ。君がこの子の父親であるのならば、束さんは母親に当ると言うのに全く失礼な!」

 岡部に話しかけているのか、居ないのか。
 束の発する言葉はその全てが自己で完結していた。

 鈴音など未だに部屋の片隅で呆然としている。
 以前、束に話しかけて無残にも蹴散らされたセシリアが脳裏を過ぎり迂闊に動けないでいた。
 


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