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792: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/01/15(火) 01:41:06.10 ID:vK3+QNrco

一夏「そうか」

 とだけ。
 続く言葉はない。

紅莉栖「……」

 そうっと傾けていた首を上げる。
 どんな罵倒、失望の声を浴びせられるのだろうと思っていた。

 けれど、一夏は一言答えただけで口を閉ざしている。
 そんな彼の表情が気になって仕方がなかった。

一夏「……」

 目が合う。
 一夏はしっかりと紅莉栖を見つめていた。

 その瞳の色に変わりはなく、侮蔑を孕んだものなど一切見当たらない。

紅莉栖「……」

 ごくり。と唾を飲み込む音が体に響く。
 一体、一夏がなにを思っているのかサッパリわからなかった。

一夏「──つまり、」

 ゆっくりと一夏が口を開いた。

一夏「“白式”のデータを盗んで来い。そう誰かに命令されたってところか」

紅莉栖「あっ、えっ……あ……」

 ゆっくりと頷く。
 驚くほど一夏は冷静だった。

一夏「なるほどな」

紅莉栖「あの……」

 疑問が頭を過ぎる。
 なぜ、一夏はこれほどまでに落ち着いていられるのか。

 スパイ。
 それもISデータに関する情報を盗もうと言うのだ、司法で問われるなら重罪にあたる行為である。

 にも関わらず一夏の反応は薄い。
 ことの重大さがわかってないのではと、紅莉栖が思ったのも不思議ではなかった。
 


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