過去ログ - Steins;Stratos -Refine- U
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◆H7NlgNe7hg
[sage saga]
2013/01/15(火) 01:41:06.10 ID:vK3+QNrco
一夏「そうか」
とだけ。
続く言葉はない。
紅莉栖「……」
そうっと傾けていた首を上げる。
どんな罵倒、失望の声を浴びせられるのだろうと思っていた。
けれど、一夏は一言答えただけで口を閉ざしている。
そんな彼の表情が気になって仕方がなかった。
一夏「……」
目が合う。
一夏はしっかりと紅莉栖を見つめていた。
その瞳の色に変わりはなく、侮蔑を孕んだものなど一切見当たらない。
紅莉栖「……」
ごくり。と唾を飲み込む音が体に響く。
一体、一夏がなにを思っているのかサッパリわからなかった。
一夏「──つまり、」
ゆっくりと一夏が口を開いた。
一夏「“白式”のデータを盗んで来い。そう誰かに命令されたってところか」
紅莉栖「あっ、えっ……あ……」
ゆっくりと頷く。
驚くほど一夏は冷静だった。
一夏「なるほどな」
紅莉栖「あの……」
疑問が頭を過ぎる。
なぜ、一夏はこれほどまでに落ち着いていられるのか。
スパイ。
それもISデータに関する情報を盗もうと言うのだ、司法で問われるなら重罪にあたる行為である。
にも関わらず一夏の反応は薄い。
ことの重大さがわかってないのではと、紅莉栖が思ったのも不思議ではなかった。
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