過去ログ - Steins;Stratos -Refine- U 
1- 20
810: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/02/21(木) 14:40:58.81 ID:p02BUFyyo

◇ 

 “白式”のデータを入手してから幾日が経過した。
 教室で見かけた際、岡部と一夏の顔色からして相当にシゴかれていることは容易に想像が付く。

 精の付くドリンクでも作って差し入れしたいが、今は時間が無い。
 紅莉栖は授業時間以外の全てを自室で過ごしていた。

 PCを開き、データの入力作業を行っている。

紅莉栖「……」

 投影画面が二つ並んでいる。
 片方には“白式”と“石鍵”の正式なデータ。

 本体から吸い出したコレは正真正銘、オフィシャルな数値や能力が映っている。

紅莉栖「……」

 もう片一方。
 そちらには“紅莉栖が手を加えた”二機のデータが映っていた。

 データ改竄。
 ここ数日は全ての時間をそれに当てている。

 吸い出したデータを馬鹿正直に報告する気はなかった。
 “石鍵”の能力は絶対に隠匿しなければならない。

 そして“白式”のデータも同じく、手を加えていた。

紅莉栖「どれだけ突いても隙がない位、精巧にデータを組んでやるんだから……」

 一夏から貰った“白式”のデータ。
 これをソックリそのまま提出しようなどとは到底おもえなかった。 

 少しでもあがきたい。
 数値を書き換え、スペックを誤魔化す。

 このデータを閲覧するのは“IS国際委員会”に所属する面々。
 子飼いの技術者達のレベルもうかがい知れる。

 その目を欺く為には、どれだけ時間を費やしても足りないほどであった。

紅莉栖「…………」

 無言で作業に没頭する。
 ベットされているのは自身の父親。

 ミスを、隙を作る訳には行かない。

紅莉栖「数字が1違うだけでも“IS”にとってスペックはガラリと変わる……バランスが重要……」

 要求される超高難度のデータ改竄。
 それは天才である彼女の闘争心を燃やすのに充分なハードルでもあった。
 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/724.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice