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830: ◆H7NlgNe7hg[sage saga]
2013/02/25(月) 03:20:50.13 ID:G92jtprSo

クラリッサ『一つ、お尋ねしても?』

ラウラ『問題ない』

クラリッサ『クリスマス当日のご予定は?』

ラウラ『一夏と過ごす。以上だ』

 簡潔にキッパリと答える。
 その解答に迷いは無かった。

クラリッサ『対象にはその旨を伝えてあるのですか?』

ラウラ『いや、していない。だが一夏は私の嫁だ、問題ないだろう』

 電話の向こうで天井を見上げるクラリッサ。
 この可愛らしくも常識がない上官殿は、なんと、無謀で、幸せな思考を携えているのだろうと。

ラウラ『?』

 沈黙を送るクラリッサにクエスチョンマークを送る。
 電話越しに困窮具合が伝わっているようだった。

クラリッサ『失礼を承知で申し上げます。隊長、そのミッションは99%の確率で失敗します』

ラウラ『──なっ』

クラリッサ『まず、クリスマス当日。その日の予定を勝ち取らねばなりません』

 衝撃の事実を耳にし、固まるラウラ。
 けれどクラリッサは口を閉じなかった。

クラリッサ『“織斑 一夏”を狙う女子の数は計り知れません。クリスマスの予定を奪取することは容易ではないでしょう』

ラウラ『……』

クラリッサ『ですが、隊長は幸運です。イヴに当る明日、チャンスがあるのですから』

ラウラ『……明日? チャンス?』

 段々と携帯を握る手に力が入る。
 クラリッサの放つ一言一句を聞き漏らすまいと、思い切り耳に受話器を押し付けていた。

クラリッサ『トーナメントです』

ラウラ『?』

クラリッサ『そのトーナメントで優勝し、そのままの勢いで“織斑 一夏”の予定を奪取してしまうのです』

 首を捻るラウラ。
 つまり、優勝すれば一夏が手に入る? そう言うことなのか? とクエスチョンマークが浮かぶ。

クラリッサ『その認識で間違いないでしょう。イヴにトーナメントなど、そのイベントの為のフラグとしか思えません』

ラウラ『ふらぐ?』

クラリッサ『お気になさらず。隊長は優勝さえすれば良いのです』

ラウラ『ふむ……』

 脳裏に過ぎるライバルたち。
 とりわけ、楯無の影が色濃く出るが決して勝てない相手ではない、ラウラはそう思っていた。

 国家代表。何時かは越えねばならぬ壁。であれば、明日にでも追い越して構わない。
 理由はわからぬが、優勝すれば一夏との1日が手に入るのならなおさらであった。

ラウラ『わかった。トーナメントの覇者となり、名実共に一夏の夫となろう』

クラリッサ『その意気です、隊長』

ラウラ『で、服装なんだが……』

クラリッサ『…………』

 ラウラの迷走は続く。
 


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