過去ログ - 美希「ホンキのミキを見せてあげる!! 」
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42:1 ◆I2jlM7s7F6[saga]
2012/10/29(月) 20:33:56.03 ID:tBDxBk1W0


「いや〜、やよいは本当に素直で良い子だな!こっちが教えた事をどんどん吸収してくれるから、
 教えていて楽しいさ!」

 帰り道、すっかり標準語が外れた響が嬉しそうに笑った。響は最近ずっとこんな感じなの。そしてミキは
それがちょっと面白くない。

「はいはい、どうせミキはフマジメなの。ごめんね出来が悪くて」

 ほっぺたをふくらませて、ぷいっとそっぽを向いて不機嫌のポーズを取る。やよいが響と楽しそうにダンスを
している横で、ミキは貴音と地味な太極拳やダンスの教科書を読んでいた。ダンスのレッスンも少しくらいは
やるけど、学校の創作ダンスレベルの基本的なのばかりでつまんないの。

「美希、何度も言いますが貴女は何事も感覚で済ませてしまい基礎をおろそかにする所があります。才能
 豊かな貴女ならそれでも問題ないとは思いますが、見ている人は見ているものですよ。体の動かし方や
 音の合わせ方など、本格的な練習を始める前の今だからこそこの基礎的な鍛錬が大事なのです」

 貴音に横から怒られちゃった。それは分かってるけど、でもやっぱりつまんないものはつまんないの。

「ごめんな美希。今はやよいのレッスンに集中したいから、もうちょっとだけ基礎練をやっといて欲しいんだ。
 それに今やってるダンスは、自分ややよいみたいな小柄なダンサーが体を大きく見せるやつだから、元々
 身長のある美希にはあまり意味無いぞ。美希がやったら逆に派手になりすぎてマイナスになるさ」

 そうなの?ミキも響ややよいみたいにぐい〜んって腰回したり、手や足をブンブン回してみたいなって
思ったんだけど。

「人にはそれぞれ向き不向きがあるのです。特にだんすはそのあいどるの個性を明確に表現するものですので、
 各々に合った型で踊るのが良いでしょう。気が逸るのは理解できますが、今は我慢の時ですよ」

「わかったの……、こうなったらとことん太極拳を極めて、ジェット・リーに勝てるくらい強くなってやるの!」

 半分ヤケ気味のミキに、響と貴音は苦笑いしてた。これも最近のミキの日常だ。でもふたりにはミキも感謝
してる。やよいのレッスンを引き受けてくれたのもあるけど、ミキもちょっとずつアイドルとして成長してる。
最近背筋がピンと伸びて、体の調子も良いの。ダンスも安定してきたし、ミキもだんだん自信がついてきた。




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