過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.14
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951:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 14:59:18.01 ID:5NxbhWJv0
黒猫の方を見ると、膝の上で拳を握りしていた。
こいつは頭の回転も早いし、俺のこともよく知ってるから、なんで今さら昔話をしてるのか分かったのかもな。
「そんで、花火も見に行って…そして俺たちは別れた」
「そうね。それが私たちの短い恋人同士だった思い出。それがどうしたと言うの?」
キッと黒猫が俺を睨む。両目は赤く充血していた、今日はカラコン入れてねえのに。
以下略



952:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:03:55.21 ID:5NxbhWJv0
「けどよ、黒猫。…すまねえ、お前とは付き合えねえ」

黒猫が顔を伏せちまったから、泣いているのかは分からない…
分からないけど、泣いてるんだろうな。
「…理由を聞かせてもらってもいいかしら?」
以下略



953:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:09:32.66 ID:5NxbhWJv0
「俺さ…初めてだったんだよ、女の子に告白なんてされるの。
すっげえ嬉しかった。なんて言うか…生まれてきた意味があったって言うか、
この世界に居ていいような気持ちになれた。
それにさ、アメリカまで桐乃を迎えに行く前、お前がキ…『呪い』をかけてくれたよな?
あの『呪い』もさ、生まれてはじめだったから、寝ても覚めてもお前のことで頭一杯だったよ」
以下略



954:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:13:29.68 ID:5NxbhWJv0
「じゃああなたはもう、私のことが好きじゃないのね」
「…少なくとも、異性として一番って意味ではな」
俺が伝えたいことは言い切った。
俺は黒猫に視線を合わせる。
さっきみたいに顔を伏せたままで、肩を震わせている…
以下略



955:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:19:33.15 ID:5NxbhWJv0
「ええ、そうよ。
こんなものは茶番でしかなかったのよ。
私が人間の男1人なんかに本気になるわけないじゃない。
でも…」
けど、そこで不意に鼻声が混じる。
以下略



956:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:25:04.36 ID:5NxbhWJv0
「あの茶髪なんて放おっておいてあなたと付き合っていれば良かったわ。」
そんな黒猫の呟きに、俺はどうしても言っておきたかったことを言う。
「けどよ、お前が『儀式』を遂行してくれなかったら、
俺は桐乃の本当の気持ちも知ることはなかった!
知らないままだったら、多分俺たちは今でもすれ違ったままの兄妹で終わってたよ。
以下略



957:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:32:37.62 ID:5NxbhWJv0
言いたいことはもうないとばかりに黒猫はそのまま立ち去ろうとする。
「ちょ、黒猫!」
「なにかしら」
「また、また俺たちで、沙織と桐乃と4人で集まれるよな!?」
これはどうしても確認しておきたかった。
以下略



958:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:41:28.45 ID:5NxbhWJv0
黒猫との話合いから帰宅後、俺は携帯でメールを作成していた。
昨日のように悩むこともあるまい。
もう黒猫には話を付けたし、この勢いのままもう1人とのケリもつけちまおう。
『明日の昼12時に、いつもの公園に来てくれないか』
「送信っと」
以下略



959:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:45:33.96 ID:5NxbhWJv0
「すみませんお兄さん、遅れてしまいまして」
そういってあやせは小走りにこちらに駆け寄ってくる。
アウターは真っ白なダッフルコート、
下は膝丈の真赤なプリーツスカートに黒のニーハイのレースアップブーツ。
首元には上品なライトグレーのマフラー。
以下略



960:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/12(金) 15:53:00.57 ID:5NxbhWJv0
「それでお兄さん。今日呼び出したのは?」
「ああ。先日の告白の返事をしにきた」
「…そうですか」
あやせも勿論そのことを覚悟していたのだろう。
さほど動揺は見られない。
以下略



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