159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/21(月) 00:16:06.35 ID:Eb2ypy560
幼女マダー?
160:>>159幼女はもうちょい後です[saga sage]
2013/01/27(日) 23:15:14.86 ID:hU7Zyoov0
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私は斜陽の射し込む部屋で、眠る少女の横顔を見つめていた。
161:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/27(日) 23:27:56.00 ID:hU7Zyoov0
「紅鬼様」
部屋の扉が開き、やつれ切ったフィリアが現れる。
ただでさえ細身で儚げな彼女は、今や風に吹かれれば消えてしまいそうなほど生気に乏しかった。
162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/27(日) 23:40:38.95 ID:hU7Zyoov0
フィリアの分の食事を届けた後、私は独りで夕飯を食べた。
163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 00:16:12.69 ID:fPH2cCTj0
「……ああ、お前か」
疲れ切った女の声が暗がりから聞こえた。
私は彼女の承諾を得て、部屋の照明を点けた。
164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 00:33:33.70 ID:fPH2cCTj0
しかし今は純粋に心配なのだ、と私は娘に言った。
彼女は一瞬不思議そうな顔で私を見つめ、それから不機嫌そうに睨み、最後には溜息を吐いて苦笑した。
「……奇特な奴だな」
165:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 00:40:07.92 ID:fPH2cCTj0
たっぷりと時間をかけ、彼女はオートミールとスープを胃に収めた。
「……食べようと思えば食べられるものだな」
彼女は先程よりも幾分か顔色が良くなっていた。
166:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 00:49:23.49 ID:fPH2cCTj0
しかしコクレアも『叛逆』に罹っていたならば彼女は助かったはずだ。
そう言った旨の私の言葉に、彼女は静かな声音で反駁する。
「あいつが生き残ったのは奇跡みたいなものだ。
167:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 00:59:49.20 ID:fPH2cCTj0
だから私は彼女の心を安らかにしうる言葉をかける。
言葉だけで人を救うことはできないが、言葉が一助になることが有るのも確かである。
誰もお前を置いて行きはしない。あの少女は必ず生き延びるし、安寧な日々はこれからも続いていく。安心していい。
そう私は言った。
168:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/28(月) 01:08:29.49 ID:fPH2cCTj0
やがて娘は私へ向き直った。
「……用事が済んだなら、さっさと戻ってフィリアを見張っていろ。あいつはすぐに無茶をするからな」
私はフィリアが殆んど休憩を取ろうとしない事を伝え、彼女からも説得するように頼んだ。
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