55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/11/23(金) 21:19:21.52 ID:ZNKRYr0DO
…………………………
少女「確か、この辺りだったと思うんですが」
男「どっちの方向に行ったか分かるか?」
少女「いえ、見えたのは自動販売機の所だけです。
廊下の先の道をどちらに曲がったかまでは、窓からは分かりませんでした」
男「そうか……ん?」
──キィ……キィ……
少女「車椅子の音?」
男「誰かこっちに来る。
あの人は……」
女性「あら? こんばんは、奇遇ね?」
男「あなたは……病室で色々と話を聞かせてくれた女性さん?
こんなところで何をしてるんですか?」
女性「うふふ、ちょっとした夜散歩をね?
それより、あなたたちこそこんな夜中にどうしたの?」
少女「私たちは悪魔を追いかけてるんです!」
女性「……悪魔?」
少女「はい! 地獄からやって来た悪魔を取っ捕まえて……むぐぅッ!?」
男はあわてて、少女の口を両手でふさいだ。
そして車椅子に座る女性へと引きつった笑みを作りながら、上手くはぐらかすように説明した。
男「あ、あはは……悪魔というあだ名を付けられている医者がいまして、その医者が挙動不審にうろついている所を見たってコイツが言うもんですから」
女性「……ああ、なるほど。
冒険心、好奇心、怖いもの見たさってヤツね?」
男「そ、そういうところです」
女性「ところで、そろそろ離してあげたらどうかしら? 両手を」
少女「むがー! むがー!」
男「あ、忘れてた。
ごめんごめん」
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