過去ログ - 上条当麻「高確率でそげぶする」
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44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/07(木) 03:07:33.61 ID:aq6rRISl0
「商売上、俺は特別なつながりをこの街に持っている。統括理事会がこの街に残していった『闇』について、色々とな。
 あいつらは俺たちをおもちゃにしていたんだ。遊んだら、片付けなくちゃいけねえ。だが、それを放棄した。
 その結果としてこの街には新たな『闇』がはびこるようになった」

「その『闇』に俺たちは、利害関係っていう名前をつけることができる。カネとコネ、保身と欲望が支配する街の底。
 だが、なんだってそこにテメェみたいな『光』側の人間が迷いこんだ?
 ヒーローにでもなったつもりか」

「俺はヒーローなんかじゃない」


 視線を垣根帝督に合わせることはできなかった。


「なら何だっていうんだ。俺が昔、ムカついてたアイツに、似てきているぜ。テメェの面」

「一方通行のことか」

「ふん。今はその影すら見ることもできねえが。……『実験』という言葉を使ったな。
 相当数噛んでいると判断する。間違いはねえな?」

「どうだか。うちの裏方がネタをバラしてくれないんだ。いつだって苦労するのは現場の人間さ」

「くくっ、闇に堕ちて少し自嘲的になったか。テメェのニヒルな部分は嫌いじゃないぜ」

 
 垣根帝督は、当時(といっても実際に出会ったのはこの街から統括理事会が引き上げた後になる)の印象としては少しスれた少年、という印象だった。
 不良少年が、この街に少し毒された程度の印象。瞳に映る影のようなものが特徴的で、俺は特段それ以上の何も感じなかった。

 だが、今は違う。この男がまとっているのは漆黒の泥のようなものだった。底の知れない沼のような印象だった。













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