過去ログ - 【咲:安価】京太郎「……家が無い」咲「その16だよ、えへへ」【鶴賀】
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873: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/11/23(金) 00:41:54.98 ID:3NJgQxjj0
衣「それなら質問だ」

衣「『一』は今か昔かどっちだ?」

一「……」

一「……その答えが出ないんだよ」

一「出せないんだ」

一「僕が好きなのか」

一「僕だったものが好きなのか」

一「まったくわからないんだ」

衣「……そうか」

衣「そうだろうな」

一「両方とか答えられたら楽なんだけどね、それも違う気がするんだ」

衣「ああ、衣もそうだ」

衣「……はは、こんなところで愚痴をこぼせるとはな」

一「僕だって思わなかったよ」

一「ここ最近の衣、怖すぎるもん」

衣「まあ……気が立っていたんだ」

衣「狂ってしまったんだ」

衣「けれど、今日は、どうしてこうして一緒に話せる」

衣「一が覚えていたからかな、それとも一に愚痴をこぼせたからかな」

衣「どちらにせよ、ありがとう」

衣「……そして、ごめんなさい」

一「衣が謝ることじゃないって」

一「謝るなら、そんな残虐なことをした神様じゃないかな」

衣「……そっか」

一「うん、そうだよ」

一「……少なくとも、今、衣の愚痴を聞いて、僕の衣に対する怒りなんかは消えちゃったよ」

一「それでも、衣がやったことが許されるわけじゃないけれど」

衣「……勿論だ」

と、会話が止まる。

鬼気として迫る表情は消えて、儚げに空を見上げた。

その瞳はまるで懇願するような表情だった。

はぁ、と一息溜息を付くと、衣は僕にもう一度目を向けた。

衣「……今日は帰る、京太郎によろしくな」

一「……いいの?」

衣「私達は、ライバルだったんだ」

衣「……他の人にも、こう寛容だったらいいんだけどな」

一「僕だけ特別なんだね」

衣「昔からの因縁だからな」



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