過去ログ - 【咲ーSakiー安価】魔王クエスト―魔法少女と探偵とくのいちと目立ちたがりの姫君―2
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◆Rf40X2USO7Yr
[saga ]
2013/03/17(日) 22:50:27.51 ID:VlHNCVbAO
優希「ふーん?でも私たちは別に警察じゃないし、馬鹿にしたりしないじょ?ふだんこうして雀荘に来る機会もあんまないし、せっかくだから教えてほしいじぇ」
マスター「うーん」
マスターは頭を一方に傾げ、懸命に記憶をたどろうとするような仕草を見せた。
野次馬のように現れた女の子たちのためと言うより、彼自身、意識を失ったまま、何が起きたのかを取り戻すことのできない今の自分に、もどかしさと薄気味の悪さを感じていたのだろうか。
マスター「…鏡を、見た気がするんだ」
優希「…鏡?」
マホ「鏡って、顔を映したりする、あの鏡のことですか?」
優希たちの反応の意味するものはそれぞれに違っていた。マホと違って優希は、和からあの長い金髪の女の子の消失の一件を聞かされて知っている。
マスター「…ああ。いつ見たのか、どこでどうやって見たのか、細かいところは記憶がぼやけて分からねぇ」
マスターは眉をしかめ、言葉を続けた。
マスター「店の外にあったのか、中で見たのか、それさえ覚えてないんだ。でも、ふつうじゃ考えられないくらいの大きさの鏡を、確かにあの日、どうかして見た気がするんだ」
それからマスターは話に耳を傾けている優希たちと、永宮と名乗った男を見、自嘲気味に笑って呟いた。
マスター「馬鹿馬鹿しい話だよな、本当。自分でもどうかしてると思うぜ」
だが聞いている者は誰一人として笑わなかった。
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