過去ログ - 新城直衛「正義の味方?」
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52: ◆1XmsYbpRzk[saga]
2013/01/08(火) 00:01:02.83 ID:C4AUUwhZ0

凛「くっ」

間に合うかどうか。凛は子供が銃を真似るように手を突き出して、人差し指をランサーに向ける。ガンド、と呼ばれる初歩の魔術であった。

新城「待て、凛。何をする気だ?」

凛「どうもこうも、止めるのよ!!」

新城「宝具の開放をか? それは得策じゃない」

凛「どういうこと!?」

新城「興奮するな。ここでアイツの宝具を見ておけば、僕たちはあれだけ欲しかった情報を手に入れられるんだ」

凛「……!」

新城「あのサーヴァントには、人柱になってもらう。ああ、まさに英雄じゃないか」

凛「それでいいの?」

新城「もちろん僕は……」

新城は凛の瞳を見る。それは懇願の光ではない。強い眼差しだ。
あの少年を助けるには、ランサーを止めるしかない。
だから助けて、という願いではなく。
だから助けましょう、という思い。
このように空想的な善は、新城にとって黄金にまみれた吐瀉物に過ぎない。しかし――――。



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