過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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858:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 23:10:06.26 ID:Rxcl4LDb0
騎士「そんなことになっているのか……。まあ、それならそれでもいいや。もう、何か色々どうでも良くなっててさ、いいやつでいるのにも疲れちまったよ」

女騎士「そんなものか?」

騎士「まあな。俺らがどれだけ頑張っても状況なんて何にも変わらないってことがわかったろ? 仲いいやつらはみんな死んじまうし、エルフのやつらは殺しても殺しても懲りずに向かってくるし。一体この戦いいつ終わるのかって思うようになってきたよ、最近」

女騎士「何を言っている、そのために私たちがいるのだろう。エルフたちを殺してこの戦いを早く終わらせるんだろうが。
 家族の仇を討つって言ってたお前はどこに行ったんだ?」

騎士「……そういや、そうだったな。なんか、ここ最近そんなことも考えてる余裕もなくてさ。なんだろう? 殺してやりたいって思うのは確かなんだけど、それはエルフのやつらに遭遇した時ぐらいでさ、今はなんていうか殺さないと俺が死ぬことになるから戦っているような気がするんだよな。
 というか、ここ最近ちょっとヤバイんだよ。もうさ、死んじまった家族がどんな顔してたのかって思い出せなくなってきてんだよ。
 おかしいよな? 絶対に忘れるもんかって思ってたはずなんだけどな……」

 腕を組み、不思議そうに首をかしげる騎士。そんな彼の様子を見ていた男はあくまでも冷静に状況を観察していた。

男(……騎士もだいぶここに染まってるな。いい具合に壊れてる。でも、それは僕や女騎士にも言えるか……。僕も、ここ最近家族や分隊のみんなの顔が思い出せない時がある。
 そんなことに思考を咲いている余裕がない。ううん、違うか。そんなことを考えていたら心が壊れるから思考停止しているんだ)

 これ以上この前線に留まり続けることは自分たちにとって悪影響でしかないと、ここしばらく男は思っていた。だが、軍人となった以上自分勝手な行動が許されない彼らにとってそれはどうしようもないことであった。
 だが、そんな男たちの元に今回言い渡された任務は今の彼らにとってまさに渡りに船であった。



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