過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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872:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/19(水) 00:49:00.38 ID:rzqgzBqc0
男(……やっぱり、あの子気になるな)

 今の時勢、戦争孤児など珍しくもない。前に訪れた街でも昼間見かけた少女のようなものはたくさんいた。ただ、あの少女だけは別だった。性別も、年も違うのになぜか気になる。そのことについて宿に帰ってきてからずっと答えを考え続けていた男だったが、本当に不意にその答えが脳裏に浮かび上がった。

男「ああ、そうか。あの子、妹に似ているんだ」

 気づけばそんなことを口にしていた。境遇は自身に似ているかもしれない少女。だが、その容姿や年齢をだいたい推測すると、死んでしまった男の妹が生きてそのまま成長すればあれくらいだったのだ。
 そして、一度そうと決め付けてしまうともうダメだった。彼女がどうしても自分の家族のように思えて仕方なく、このまま少女を放っておくことは今の彼にはできなかった。
 代替とも、偽善とも言われようとも今の彼には少女がこれ以上あのような状況に放り出されていることが我慢できなかったのだ。
 それは、奇しくも女隊長が男を弟の姿と重ねて放っておけなかった時の状況に似ていた。

男「騎士、女騎士。ごめん、ちょっとでかけてくる」

 そう言い残して急いで男は酒場を後にした。

騎士「あ、おい。ちょっと待てよ」

 突然の男の行動に思わず騎士が静止の言葉を投げかけるが既に男は席をたち、外に出ていた。

騎士「なんなんだよ……」

 残された二人は彼の行動を疑問に思いつつも、出された食事を堪能するのだった。


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