70: ◆QkRJTXcpFI[saga]
2012/11/30(金) 21:07:55.50 ID:nlsr789Z0
ずっと、孤独だった。
ずっと、寂しかった。
発現してからとィうもの、自分が誰だか解らない不安と恐怖は付き纏ってィた。
その気になれば姿を表すこともできるが、言語の通じる人類に俺の姿は刺激が強すぎるらしィ。
自分のことにつィて知ってィたことはとても少なく、その一つが餌の在り処だった。
餌を得る為には目的の愛を色濃くしなければならない。
更に、相手の受諾が必要など細かな事項も多かった。
真実を話しても契約はできなったため、隠すべきところは削り、甘言だけを取り繕った。
餌を喰らわねば消えてしまう。本能的とはィえ知ってィたことだが、餌が愛とは滑稽だった。
餌なのだ。愛が餌なのだ。腹が減れば愛を喰らう。生きるために愛を喰らう。
そんな俺が愛されたィと望むなんて、これは誰の描ィた喜劇だろう。
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