6: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:46:08.06 ID:3iBpGK/O0
違うよね……?
あれは仕方なかったんだよ、お兄ちゃん。
あれはあの女が悪いんだよ?
私からお兄ちゃんを引き離そうとしたあの女が悪いんだ。
7: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:47:05.07 ID:3iBpGK/O0
むしろお兄ちゃんがあの女に誘惑されないようにするために、
私は頑張ったのに。
それなのにお兄ちゃん、この世の終わりみたいな、絶望した
顔するんだもん。
8: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:48:17.76 ID:3iBpGK/O0
だからね、お兄ちゃん。
私はちっとも悪くない。
悪いのはあの女。
9: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:49:09.45 ID:3iBpGK/O0
けど、どれだけ私が願っても、どれだけ時間が経っても
お兄ちゃんは 目を開ける事はなかった。
お兄ちゃんのベッドの中で、冷たいお兄ちゃんに寄り添いながら、
長い間、私は泣き続けたのだった。
10: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:50:04.59 ID:3iBpGK/O0
――それからどのくらいの時間が経ったのか、正確には覚えてはいない。
でも、きっと丸二日くらいは、飲まず食わずそのままの状態だったんだろう。
私はふと起き上った。
お腹がすいたんだった。
11: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:50:50.24 ID:3iBpGK/O0
横を見る。
兄がいる。
「……って、だめだよぉ!」
12: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:51:41.55 ID:3iBpGK/O0
そんなワケで、外に出る事にした。
お風呂に入ってないので、少し匂いが気になるかもだけど
そんな事は言ってはいられない。
13: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:52:29.12 ID:3iBpGK/O0
歩いて10分も掛からないうちにコンビニに到着。
さすがはコンビニ。良い仕事をしていらっしゃる。
とりあえず、温めたり、お湯を沸かす必要のなさそうな物から
片っ端にカゴに放り込む。
14: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:53:13.70 ID:3iBpGK/O0
そうして、あらかた直ぐに食べれそうなものを見繕ってレジへ。
早く食べたい。
と、
15: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:54:34.88 ID:3iBpGK/O0
――気がつくと私は走っていた。
手にはコンビニの袋をぶら下げて。
家に向けて全力疾走中である。
16: ◆Hh5XlZF2el.N[saga]
2012/12/02(日) 00:55:14.91 ID:3iBpGK/O0
確かめないと!
「ただいま!!!」
私以外にはもう生きている人間がいない、つまり返ってくる返事なんて
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