950:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2013/12/04(水) 23:14:52.93 ID:T5gfInHm0
まどか「そん……な……」
鈍器で殴られたようなショックが一瞬の内にまどかの頭の中を駆け巡る。
ホワイトアウトする思考は、痛いくらいに高鳴る鼓動も苦しい呼吸もすべて忘れさせた。
ほむらへの信頼。
今まで体を支えていた、たった一つのその心の拠り所を失ってしまったまどかにとって
もう一切がどうでもよくなってしまった。
繰られた糸が切れるかのように膝から崩れ落ち、その場にへたり込む。
まどか「あ……」
頬を伝う一筋の大粒の雫が、乾きかけた涙の跡を冷たくなぞる。
魔獣「その感情の落差。ふふっ、やっぱり何度味わっても……」
魔獣「絶望と後悔が真っ白な心を塗り潰し、やがて滲み出す激情が漆黒の呪いを生み出す」
魔獣「粉々になったガラス細工が四散して七色の光を反射的させ煌めくように、炎が消える直前に光を増すように」
魔獣「希望が潰え、堕ちて壊れるその瞬間こそが最も儚く、美しく、そして愛しいと、あなたもそう思わないかしら?」
恍惚とした表情でほむらへと問いかける。
魔獣「嫌われないように胸の内を隠してたのに、全部バラしちゃった」
魔獣「ごめんね、 ほむらちゃん?」
魔獣「あはっ」
口の端を引き上げ、無邪気な表情と口調でほむらを嘲る。
魔獣「でも、思ったよりあなたは落ち込まないのね?」
ほむら「……」
首を捻り、ほむらをジトリと睨みつける。
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