過去ログ - 春香「私と真がアイドルトーナメントで戦う?」
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/09(日) 23:44:47.41 ID:2HSEWc4V0
「……もっとも、この間合が好きか嫌いかで言ったら嫌いだけどね。君もそろそろそいつを抜きなよ。僕がへし折っちゃう前にさ?」

叩きつけられた勢いで咳き込む春香はすでに満身創痍である。例え空気を伝搬したものとは言え、あの真の一撃を食らったのだ。いくら彼女が比較的頑強な昆虫型とはいえ無事ではすまないだろう。
ギシリ、と言う感触とともに春香の肋骨が1つ、また1つと粉砕されていく。息を強く吐き出すだけで骨が折れる始末。
策など、通用しない。純粋なパワーでもスピードでも。天海春香のポテンシャルでは菊地真を追い越すことなど不可能である。
今の春香には、この窮地を巻き返すことなど――

例えばゴキブリ。
彼らがどのような経緯を経て今の形を得たのかは未だに明らかになっていない。

進化とは、往々にしてそういうものである。
予測できる進化を進化と呼ぶことはない。

「……わかったよ。真がそこまで言うなら、付き合ってあげようかな?」

その瞬間、会場にいた春香以外の存在が感じた悪寒は錯覚などでは決して無い。

それは自分がこれから目の前の少女に捕食されるということ。

春香の身を纏うサバクトビバッタの外骨格が、血の鮮紅と漆黒に染まる。
真紅に血走った瞳が赫灼の光を宿す。

万物遍く全てを飲み干す食い散らかす暴食と強欲と破滅の化身――最古の害虫、サバクトビバッタ。
その本性である群生相が、春香の身に発現しようとしていた。


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