過去ログ - とあるカッパと黄泉川家
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90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/21(金) 22:50:36.48 ID:cZh6jU3C0

「……すー…」

カーテンを透かして入ってくる光で視界は確保されている。その部屋に小さな寝息が。
ベッドの中には一方通行がいる。かぁたんは静かに、静かに足を踏み入れた。
起こしにきたのに、まるで目を覚ましてほしくないみたいだ。


そう、かぁたんは一方通行のことが、ちょっと怖い。

「クポポ……」

ゴクリと唾を飲み込み、黄泉川愛穂のお願いを実行するべく、かぁたんは頑張った。
とりあえずベッドに近づく。クイクイ、と布団を引っ張ってみるが反応は無い。
床に放り出されていた本や雑誌を数冊重ねて乗ると、ようやく一方通行の寝顔が見られた。

「……パコン」
「……ン」
「パコン!」
「……あァ?」

穏やかだった寝顔が歪み、低い声が漏れる。それは迷惑そうな響きで、かぁたんは怯みながらも少年の体を揺り動かす。

「クポ、クペポ」
「……眠ィ」

あと少しで起きてくれそうな予感。勇気を奮い立たせて、仔ガッパは一方通行を揺らし続けた。



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