102:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/31(日) 06:30:45.14 ID:T/mOFfym0
手に取った服を響に重ねてみる。
「う〜ん、これも違うな」
俺は服を戻して、店内を回りだす。
響は俺の一歩後ろを子犬のようにひょこひょことついていく。
俺が良さそうな服を見つけて立ち止まると、響もピタリと立ち止まった。
響は俺が響に合うサイズを探している間、黙って待っている。
視線が向けられているような気がするが、気のせいか?
気づかれないように、一瞬横目で響を見る。
響はワクワクした顔をしている。しっぽでもあったら振ってそうだ。
それだけ、俺の選ぶ服に期待しているのか?
だとしたら、変なものは選べないよな。
おっ、あったあった。
俺は響に合うサイズの服を見つけると、それを響に重ねてみる。
……やっぱり違うな。
俺は服を元にあった場所に戻した。
こんなことがさっきから1時間以上も続いている。
素材が素材なだけに大抵の服が似合ってしまうというのが問題だ。
「なあ、やっぱり俺が選ぶより響が選んだ方が良くないか?」
どうしても自分で選んでしまうと似たような服になってしまう。
やっぱり女の子の服は女の子が自分で選んで決めるべきだ。
「えぇ〜プロデューサー、自分の服を選んでくれないのか?」
「いや、選んでいるんだけどさ。さっきから中々決まらないんだよ」
「うん、それだけ自分のことを真剣に考えているんだよね?」
「あ……ああ……」
響の言葉に、俺はしどろもどろに答えた。
そうだ、俺は響のことを真剣に考えている。
ここ数日の付き合いも俺が響のためを想って提案したことだ。
765プロでプロデューサーとして働いていくうちに、アイドルのことばかり考えることが自然になっていたが、いざこうやって面と向かってそれを告げられると何だか背中がムズ痒い。
「だったら、もっと自分のことで悩んでよ!」
「はあ?」
「だって、プロデューサーは自分のプロデューサーでしょ」
「響……」
「大丈夫、プロデューサーなら、なんくるないさ〜! 絶対に自分にピッタリな服を見つけられるはずだよ」
……どうやら俺の考えている以上に、響は俺に期待してくれているようだ。
それなら、プロデューサーとしてアイドルの期待には応えてやらないとな。
俺は気合を入れ直して、響のことを観察する。
そもそもどういうコンセプトで響を着飾ろうか?
活動的? 清楚系?
普段の響はショートパンツ、今の響はロングスカート……なら、普通にスカートを履かせてみるのはどうだ?
色々と思考を巡らしていくと不意にオーバーマスターが浮かんできた。
オーバーマスター、挑発的でアダルティー……響に合うのか?
いや、待てよ。
GentleよりWildに WildよりDangerous
デンジャラス……試してみるか。
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