過去ログ - P「君と過ごす1週間」
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97:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/03/29(金) 18:44:31.99 ID:QbzjjzhG0
「ちょ、ちょと、響に変なこと吹き込まないでくださいよ!」
「じゃあ、あなたはこの娘に何も感じないわけ?」
「うぐっ……そ、そりゃあ響はとても才能に溢れていて魅力的だし、可愛いし」
「あう……か、可愛い」

可愛いなんて耳にタコができるくらいに言われているのに、プロデューサーの言ってくれた「可愛い」は何か違った。
胸にキュンと来る。
自分で自分の耳まで赤くなるのがわかった。

「……ふむ」

そんな自分の照れている顔を見て、スタイリストの男は

「ねえ、この娘の服の見立て……あなたがしたら?」

プロデューサーに向かってそう言った。

「えっ? なんで俺が」
「別に不思議なことじゃないでしょ? あなた、いつも春香ちゃんのステージ衣装のコーディネートしているじゃない」
「ステージ衣装と女の子の私服が一緒とは思えませんよ」
「可愛いという点では一緒でしょ。それじゃあ、お会計の時になったら呼んでね」
「あっ、ちょっと!」

スタイリストの男はプロデューサーの制止の声も聞かず、そそくさと店の奥へ消えていった。

「響、今の言葉は気にしなくていいからな」
「う〜ん、でもプロデューサーの服選びはちょっと見てみたいかも」
「そうは言ってもなあ、さっき言われたけど俺は地味な服装しか選べないと思うぞ」
「それは自分の服のことだから、無頓着になっちゃって地味な服を選んじゃうんじゃないかな?」
「そういうものか?」
「きっとそうだよ。だから、自分の私服のプロデュースよろしくね、プロデューサー!」

笑顔でそう言う自分に、プロデューサーもフッと小さく笑う。

「結局、オフでも仕事か。まっ、いつもと変わらないといえばそうだな」

どこか楽しそうな顔だった。


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