2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:18:52.10 ID:nmoOh3NN0
プロローグ
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:20:38.04 ID:nmoOh3NN0
風がうなり声をあげている。ビュウ、ビュウ、と吹いている風は、多分に湿気を含んでいて冷たく、重い。それは空高くでも同じなのか、嵐の忘れ物のように残されている雲がかなりの速さで流れている。
見上げると、空は夕暮れ時で、黄金色に染まっていた。だが、まだ沈んでいないはずの太陽の姿は、雲の合間からも見ることはできない。
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:22:50.62 ID:nmoOh3NN0
山のように大きく、漆のように黒い。
この世の物とは思えない巨大な影が遠くにそびえ立っている。
それが太陽を隠しているのだ。
バベルの塔よろしく、天に向かってそびえる三角形。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:24:54.14 ID:nmoOh3NN0
あれは相手にしてはならない。あれを滅ぼすことは叶わない。
嵐に破壊され、水に沈んだ街。人はいない。
皆あの巨大な影に吸い込まれていった。
その中で、私はただ一人、水に半分ほど沈んだビルの上に立ち、影の山を見上げているのだった。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:26:43.70 ID:nmoOh3NN0
まったく、自分らしくない。
あまりにも絶望的な光景を目にして動揺しているのだろうか?
慌てる必要も、嘆く必要もないというのに。
そう。ここは夢の中の世界。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:27:33.17 ID:nmoOh3NN0
――けれどもし、この夢の光景が現実となってしまったら?
その時は、影の山はすべてを救済し尽くし、その後には天国でもなく、地獄でもなく、ただ虚無が広がるだけである。
やがて、あれは自らをも救済する。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:28:16.96 ID:nmoOh3NN0
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 00:30:09.75 ID:nmoOh3NN0
今日はとりあえずこれだけです。
続きはまた明日にでも。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/17(月) 08:09:12.01 ID:FaTEVlKDO
すっごい、興味があります!
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/12/17(月) 22:58:22.78 ID:NtcvV4bu0
乙です
出来れば、もう少し投下量が多いといいかもしれませんね〜
ともかく期待
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/17(月) 23:59:38.85 ID:nmoOh3NN0
>>10ありがとうございます!!
>>11試験的な意味合いもあったので昨日は短かったんです。今日は長めにけると思います。
では、投下します。
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