37:1[saga]
2012/12/19(水) 00:54:44.64 ID:9DCke6ux0
*
不意に声を掛けられて、フランは飛び上がらんばかりに驚いた。
38:1[saga]
2012/12/19(水) 00:56:07.56 ID:9DCke6ux0
「迷子なのかしら? 大丈夫?」
発している言語は日本語。言葉は通じる。
女は、当然、フランより背が高い。
39:1[saga]
2012/12/19(水) 00:57:28.39 ID:9DCke6ux0
だが何より目を引いたのは、彼女の胸元。
赤いリボンの下でその存在を主張する女性の象徴。
彼女はある意味、女らしい女だった。
それは、この年の女にしては発育がよさそうで、彼女のボディラインにメリハリをつけていた。
40:1[saga]
2012/12/19(水) 00:58:36.88 ID:9DCke6ux0
一体どうして?
なぜ、こんなにも悔しいの?
41:1[saga]
2012/12/19(水) 00:59:35.80 ID:9DCke6ux0
頭の中でぐるぐると疑問が渦巻き、フランはふらふらと背後の木の幹にもたれかかった。
先程の警戒心は、この圧倒的なボリュームに、自尊心もろとも粉砕されてしまっていた。
もはや、逃げ出すことすらかなわない。
42:1[saga]
2012/12/19(水) 01:00:55.36 ID:9DCke6ux0
*
巨乳女がフランの顔を覗き込んだ。
「どうしたの? 具合が悪いの?」
43:1[saga]
2012/12/19(水) 01:02:44.88 ID:9DCke6ux0
「ねえ」
そこでやっとフランは相手に声を掛けることができた。
巨乳女の胸から瞳へ視線を移す。
44:1[saga]
2012/12/19(水) 01:04:49.23 ID:9DCke6ux0
その様子に、目の前の彼女はさらに驚いたようだった。
フランにはその理由は分からなかったが、金髪巨乳の少女は、
明らかに外国人の幼子が流暢に日本語を話したことを意外に思ったのだ。
少女は逡巡した。
45:1[saga]
2012/12/19(水) 01:06:55.91 ID:9DCke6ux0
「ミタキハラ……」
フランには聞き覚えのない地名だ。
そもそも、この東洋の島国――名前の印象からここは日本だろう――の地理はそんなに詳しくない。
ミタキハラと言われてもどこなのかさっぱり分からなかった。
46:1[saga]
2012/12/19(水) 01:09:16.56 ID:9DCke6ux0
対する巨乳少女は、困惑していた。
見滝原と言う地名を知らないみたいだったし、東京から2時間という情報を与えても
芳しい反応は返ってこなかった。
代わりに返って来たのが「ハクレイ神社はどこ?」という、予想外の質問だったのだ。
47:1[saga]
2012/12/19(水) 01:16:54.64 ID:9DCke6ux0
フランは答えに窮した。
目の前の少女は本当に単なる親切で言っているのだろう。
無下に断ることはできそうにない。
けれど、コウバン――どういう場所か分からないが――とやらに連れて行かれるのも問題だった。
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