過去ログ - 堕女神「私を、『淫魔』にしてください」
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8: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2012/12/18(火) 02:38:45.50 ID:w6oP1aHdo
煌びやかな城内を歩いていると、おもむろに―――何かが割れる音が聞こえた。
長い廊下に反響する、首をすくめてしまうような、鋭く澄んだ、砕けるような音。

勇者「…何だ?」

目前の角を曲がり、音の発生源と思われる場所へ。
そこには、布巾を手にしたまま割れた花瓶を前に硬直する、一人の見慣れたサキュバスがいた。
七日間で目にした時より――気持ち程度、幼く見えた。

勇者「……おい」

サキュバスB「ひぁっ!?」

勇者「何を、してる?」

サキュバスB「あ……え、陛下……?こ、これ……は……!」

彼女は気の毒な程に、分かりやすく震えていた。
花瓶を割ってしまった現場を、もっとも見られてはいけない相手に見られてしまった。
誤魔化す言葉も、謝罪の言葉も、出てはこない。
怯えきった眼差しは花瓶と、勇者の口元あたりを何度も行き来する。

勇者「……怪我は、無いか?」

サキュバスB「えっ……」

勇者「怪我は無いか、と訊いているんだ」


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