過去ログ - 【咲:安価】京太郎「……家が無い」桃子「20っすよ、京ちゃんっ!」【鶴賀】
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610: ◆tXdh2WZ0lM[saga]
2012/12/24(月) 02:20:25.34 ID:aWZkVXSO0
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『小蒔さんっ、好き、大好き、ですっ!』

『わ、た、しも、っです、っ!』

霞「……あらあら」

初美「あれ、なに見てるですかー?」

霞「わっ、いたの?」

初美「通りかかっただけですー」

初美「それで、何見てたんですかー?」

初美「そんな怪しくパソコンをすぐ閉じて」

霞「……んー」

霞「アニメの最終回?」

初美「アニメ……以外です」

霞「あらあら、私だって女子高生よ?」

霞「恋愛系アニメくらい見るわ」

初美「……やっぱり以外です」

霞「……どういう意味かしら?」

初美「な、なんでもないですよー!」

霞「……まったく」

はぁ、と走り去った彼女を見て溜息をついた。

……何がいけないのだろう。

何が私をそんなお姉さん――いや、それよりもっと上に見せるのだろう。

私だって普通に女子高生をしているつもりだった。

普通に勉強して、普通に遊んで、普通に恋をして。

……そして、普通に失恋して。

霞「……はぁ」

霞「ライバルに手助けするなんて、何してるのかしら、私」

やっぱりこういうところがお姉さんに見せる要因なのだろうか。

……相手が姫様だったというのもあるのかもしれない――なんていい訳だけど。。

だって、私は、私の意志で、姫様を応援したんだから。

……初めて健気に恋をする姫様を見て、応援したいと思って。

そして、約束してしまったのだから――。

霞「……ふふ」

諦めたつもりだった。

ならば何故このビデオを撮ったのか。

そんなの、諦め切れていないからに決まっている。

霞「二人とも、おめでとう」

ビデオに向かって語りかける。

そして、右みて、左見て、後ろ見て、今度こそ誰もいないことを確認して、扉を閉めて。

……少しだけ、泣いた。


おしまい


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