過去ログ - 木場真奈美「木場サンタ?」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/12/25(火) 02:39:42.88 ID:ciVG5wjy0
「夜分遅くに申し訳ないです〜、幸子ちゃんのプロデューサーさんですか〜? 同じプロ所属のイヴです〜。大事な用件があって電話させて頂きました〜」

幸子に渡したプレゼント自体には、当然パワーもなにも宿っていない、効果もなにもないはずだ。
それに効果をつける作業を、今この場で行っているのである。急ごしらえにも程があるが、他に方法など無かったのだ。

「そりゃ幸子ちゃんは我慢強いですから一見何ともないです、でも今のあの子はすごく心を痛めてます〜!――そうです、空なんて飛べるのは飛行機とトナカイだけですよ〜!? あなたも飛んでみやがれってんです〜!!」

できるかぎりの説得をして、彼女が明日事務所に来て、晴れ晴れとした気持ちになれるようにするというわけだ。

「甘えさせてあげるんでも、褒めてあげるんでもなんでもいいんです〜…… 大事なのはちゃんと、ちゃんとあの子を幸せにして、夢あふれるアイドルにしてあげることです!」

そういうことで私が電話をしようとしたところ、手伝ってもらってばかりで忍びないと、イヴが自らプロデューサー君に電話をした次第だ。
聞いている限り、なにやら迷走している感がしないでもないが……

「夢のないアイドルが、ファンに夢を配り続けるなんてできっこないって、偉いサンタさんも言ってました!」

しかも、私がいつの間にか偉いサンタさんにされているようだが……

「――ホントですか〜!? ありがとうございます〜、くれぐれも幸子ちゃんのこと、よろしくおねがいしますね〜。それでは、失礼しました〜」

イヴが電話を切る。どうやら決着が付いたようだ。
結果は明日まで持ち越しだが、聞いている限りではうまくいったのだろう……私は安堵に胸を撫で下ろした。

そして、それと同時に流れる街の風景がだんだんと止まり、また地面が近づいてくる。
大した間もなく、次のお宅に着いたようで……私は気を引き締めて、向かう先の家の様子を伺うのであった。


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