58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/27(木) 14:25:45.93 ID:c0RIlJVf0
「……よくよく、君のために尽くしてくれているな。この曲は」
「はい〜、一粒で何度もおいしいってやつですね〜」
「……ん? そ、そんな例えでいいのか?」
「あ、あれれ? 何かおかしかったですか〜?」
「いや……そうだな。これも『君らしい』というやつかもしれない」
「むむむ〜、どういう意味でしょう〜?」
感動すら覚えつつ、イヴの話を聞いていた私だった……が、イヴの方はというと、大事ではあるものの特別なこととは思っていないのか、きょとんとした様子だ。
まぁ、普段感じていることを話してくれたのだろうから、それも当然か。
そんな風に、一歩ずつ一歩ずつ広がっていったこの話は、なし崩し的に締めくくられることとなった。
「……ん、もう飲み物はカラか。そろそろ行くか?」
「あっ、そうですね〜。あんまり休憩してると朝になっちゃいます〜」
くいっと飲み物のボトルを傾けたところで、いつの間にやら中身がカラになっていたことに気づく。
腕時計を見てみれば、既に2時半。
私はイヴの言う『一粒で何度もおいしい』曲を心の隅に留め置きつつ、空っぽのボトルを片づけて、出発の支度をするのだった。
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