12: ◆3feiQFueVc[sage saga]
2012/12/26(水) 12:25:37.60 ID:nzTAcqmZo
「雪歩、雪歩」
誰かが私を呼んでいます。きれいなメゾソプラノ。あたたかくって、やわらかくって、ずっとここでこうして、その声に包まれていたい。
「雪歩、日が暮れてしまいますよ」
「ぴっ」
自分が今どこにいるのか、ゆめうつつのまま知覚して、慌てて飛び起きます。
「ど、どうして、四条さんに膝枕されて……て?」
「最近少し、考え事をしていたようですから、起こすのも忍びなく」
「でも、なんで、その、膝……」
「だめでしたか?」
眉を下げて、困った顔。私は、そんな顔をさせたいわけじゃないのに。
ちょっと恥ずかしくて、本当にただ、理由がわからないだけなのに。
うたたねしていた私を、四条さんが、脚に乗せて頭をなでてくれていた理由が、わからない。
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