過去ログ - ほむら「あなたにもう一度」
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11: ◆2gMnW4GmGpwP[saga sage]
2013/01/02(水) 21:30:12.74 ID:pFmTOgpm0
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 三色の吊り橋を、わたしは浮き進んで行きます。

 手にあるのは二本の紫のリボン…ほむらちゃんが身に着けていたリボンです。

 ほむらちゃん…。

 しっかりと握り込み胸に寄せます。

 置いてきたほむらちゃんが心配ですが、右も左も分からないわたしは進むしかないしかありません。

 不安を残しつつ顔を上げると鮮やかな色彩が飛び込んできました。

 床を大胆に描き、度々他の二色にちょっかいを掛けているような、月や楽譜の青色。

 青色と遊んでいるような、大旨は十字架や流れるようなラインの、全体的にさっぱりした左側を通る赤。

 他の二色を受け入れ、見守り導くように花開く右側の黄色。

 よく知るあの三人の魔法少女に導かれているようで…今度は懐かしさと感銘から涙が溢れてしまいます。

 長い時間を掛け、その光景を目に焼き付けながら進んで行きます。

 そんな時間もいずれは終わりを迎えるもので、最後は吊り橋を超えた出口で三色は仲良く円陣を描いてわたしを待ってくれていました。

 過ぎたところで一度だけ振り返ります。橋は陽炎のように揺れ、わたしの目の前でゆっくりと消えていきました。

 ありがとう…。

 自然と溢れたお礼に、陽炎の中で三人が僅かに笑ったような気がしたのでした。



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