42: ◆2gMnW4GmGpwP[sage]
2013/01/12(土) 08:26:13.30 ID:7o9MZzi50
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ほむらちゃんがいた空間に頭を下げるように、わたしは片手を付いていました。
もう何も考えられなくて。
お別れする時間も与えられずに、ほむらちゃんが目の前で消えてしまって…。
悲しみ、泣くことすら出来なくなっていました。
どうして…?わたしはただ、ほむらちゃんが、皆が生きて笑ってくれれば良かったのに。
皆が笑っていられるなら、わたしはどうなっても良かったのに…。
それなのに…何でこうなるのかな…?
「――――か」
甘えていたから、罰が当たったのかな…。
ほむらちゃんなら、きっとわたしのことを覚えていてくれるよね…て。
散々苦しめておいて、それでも忘れられたくないって思ったから。
「―――どか」
こんなことになるなら、ほむらちゃんにリボンなんて――
「鹿目まどか!」
突如、近くで聞こえた大きな声にわたしは正気に戻ります。
ゆっくりと顔を上げると、強ばった表情のほむらちゃんと目が合います。
‘ツインテールのほむらちゃん’はわたしの斜め前の、少し離れた位置で膝を付いていました。
「…やっと反応したわね」
ホッとしたような、少し呆れたような様子で息を吐いて‘ツインテールのほむらちゃん’は立ち上がります。
鳴動する銀河の光を浴びるほむらちゃんは落ち着き払い、動作は洗練されていて綺麗だと思います。
「調子はどう?」
顔を僅かに動かし、視線が投げかけられます。
「え…あ、うん。もう大丈夫…」
近くで見るとやっぱり、‘他のほむらちゃん’とは違うように見えます。
「そう。なら良かったわ」
抑揚がない返事です。感情の色が読めません。
事務的なようにも感じ取れました。
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