過去ログ - 男「しかし、雨が降るんだろ?」 - オリジナル小説
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11:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:33:53.24 ID:Q3TbXfdh0
 下層の者が上層に入るための市民権は、一応得ることは可能だが、
 とんでもない額の金銭が必要となるのが常だった。
 
 それはそうだ。機械で整備された暮らしやすい空間だとして、
 その内部は無限ではない、有限だ。
以下略



12:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:34:48.46 ID:Q3TbXfdh0
 間近のエレベーターに乗り込み、数分。
 
 そして通されたのは、ひらけた部屋だった。
 
 やけに調度品が立ち並んでいる。
以下略



13:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:36:38.99 ID:Q3TbXfdh0
 「おお、見つかったか」
 
 自分のことを探されていたかのような口ぶりに、
 青年は軽く目じりを動かした。
 
以下略



14:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:37:53.79 ID:Q3TbXfdh0
 「……どうゆうこと?」
 
 逆に聞き返すと、エンドクと名乗った小男は、
 自分も腰を下ろしながら意外そうに黒マントの一人と顔を見合わせ、
 伺うように口を開いた。
以下略



15:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:39:00.84 ID:Q3TbXfdh0
 それを先ほどのように市長に向けて突き出し、口を開く。
 
 「確認してみろよ」
 
 戸惑いがちにエンドクが黒マントの一人に目配せをすると、
以下略



16:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:40:22.77 ID:Q3TbXfdh0
 段々と自身がなさげに市長の言葉が消えていく。
 
 メルヘドはしばらく考えた後、無造作にカードリーダーからカードを抜き取り、
 マントの別のポケットから小型の端末機械を取り出した。
 
以下略



17:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:41:30.53 ID:Q3TbXfdh0
 メルヘドには微妙な言葉の訛りがあった。
 
 舌足らずというのだろうか、早口なのであるが、呂律がうまく回っていない。
 
 彼の不遜な態度に、市長は数秒呆気に取られていたが
以下略



18:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:42:23.97 ID:Q3TbXfdh0
 アイコンタクトを受けた男が、部屋の隅に歩いて行き、
 壁に埋め込まれるように設置されていた巨大金庫と思しきものの前に立つ。
 
 何桁かの暗証番号を入力して開くと、中から白い冷気がぼんやりと流れ出た。
 
以下略



19:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:43:26.15 ID:Q3TbXfdh0
 「興味ねぇからな。知らない」
 
 「そ、そう仰らずに。丁度今がその祭の最中なのですが、
 我々の信仰する神に捧げる供物を狙って、
 昨今盗賊が出没するようになったのです」
以下略



20:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:44:30.80 ID:Q3TbXfdh0
 スクリーンが内蔵されたガラスであり、
 そこには濃緑色が広がる草原の様子が映し出されていた。
 
 メルヘドの視線を追って行き、エンドクの目も窓ガラスで止まる。
 
以下略



21:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2013/01/02(水) 22:45:20.75 ID:Q3TbXfdh0
 「……これ、コップ一杯で何CC?」
 
 「……は?」
 
 「いや、何CC入るの? これ」
以下略



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