過去ログ - 男「しかし、雨が降るんだろ?」 - オリジナル小説
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三毛猫
◆E9ISW1p5PY
[saga]
2013/01/02(水) 22:22:44.20 ID:Q3TbXfdh0
★
にぎやかな町並みを見回し、男はテントの影に力なく腰を下ろした。
もう体中の水分が抜けてしまっていた。
唇はカサカサで、今にもささくれ立って風に吹かれて剥がれそうだ。
……彼は異様な風体をしていた。
このサンベルトに近い砂漠地帯では、普通人々は分厚いマントを着用する。
砂煙が肺や目に飛び込まないように、顔全体を覆うマスクをしている者も多い。
何故暑いのにそこまでして体を隠すのかというと、詰まる所、
焼けた空気や砂により火傷をするのを防ぐためだった。
外気に触れていない方が涼しいのだ。
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