過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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◆sIpUwZaNZQ
[saga]
2013/01/06(日) 22:02:59.27 ID:WjAemYY10
ネミッサは翌朝すぐに二人に謝罪した。あのとき以上に真剣な眼で二人を見据えるとまっすぐに頭を下げた。
「ごめんなさい、アタシ言い過ぎた」
背後にマミの気配を感じたが、どうにもなるものではない。許してくれるまで顔を挙げないつもりでいた。
「顔を上げて下さい、ネミッサさん。貴女はさやかさんのことを、あそこまで大事に思
ってくださってるんですねぇ」
驚いたように顔を上げる。仁美の顔は笑っていた。
「私は、さやかさんの親友ではなくなってしまいました」
寂しそうに呟く。さやかを追い詰めた時、仁美は親友としての資格を失ったと思い込んでしまった。
「それなら僕もそうだ、幼馴染……であることに胡座をかいていたんだ。僕をずっと支えてくれていたのに」
やはり寂しそうな響きがまじる声。
二人が出した結論は、さやかが戻るまで保留するということ。さすがのネミッサも驚いてしまう。とはいえそこまでさせたのはネミッサの暴挙が原因だ。責任は彼女にある。両肩にさやかの体がのしかかったような重みを感じた。
二人は好きあってるんじゃないか。その言葉が喉まででかかったのは事実だ。だが、それをいう資格こそネミッサにはない。三人がどの様な結論を出そうとも、それはすべてネミッサにのしかかる。
「答えて下さい。さやかさんは、私達が知らない世界に足を踏みれてしまったのですね」
それは問いかけではなく、確認。ネミッサは顎を引くようにして肯定するしか無かった。
「信じてもらえるかわからないけど、サヤカちゃんは魔法少女になった。カミジョーの腕を治すという奇跡と引換に、怪物と戦い続けるいつ死んでもおかしくない世界に行った」
あのときほむらが無理やり黙らせたことでそれは信憑性を増してしまったわけだ。当然詳しく話せないが、二人は納得してくれたようだ。
「暁美さんも、巴先輩も、そうなんですのね。そして、貴女も」
「アタシは少し違うけど、似たようなものよ。そんなことより、一緒に探してくれてありがとう。メールも活用してるわ」
「もし、僕らに出来ることがあれば知らせて欲しい。勝手なことだけど、僕はまだ幼馴染を失いたくない」
「わたくしもそうです。まださやかさんが親友と呼んでくださるなら、なんだっていたしますわ」
「その言葉、力強いわ。その時が来たら、よろしくね」
三人の見えないところで、マミが安堵の溜息をついた。
(全く、世話のやける子だこと)
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