過去ログ - あずさ「約束を」
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259:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/01/09(水) 00:28:36.79 ID:FdKSdEvso


美希「意識して目を瞑ると、そのフィルムがずらーっと並んで、一コマずつにたくさんの私――ミキ達がいるのね」

貴音「……」

美希「その一枚を取って、集中してみると、映像として動くの」

貴音「映像?」

美希「それは、思い出だったり、未来の予知だったり。もしかして、の世界だったり」

貴音「それが……記憶」

美希「うん。最初は小鳥みたいな妄想なのかと思ってたけど、違ったみたい」

貴音「人類の記憶を引き出し出来る……もしや――」


貴音「あかしっくれこぉど」

美希「そうみたい。でも、ミキ達以外には視えないから良くわかんないけどね」

貴音「その点について、補正を」

美希「?」

貴音「美希はこの宇宙の秘密に気付いていないのですか?」

美希「秘密……?」

貴音「宇宙規模による幾億の再生によって蓄積された、わたくし達の記憶。美希はそれを視ているのです」

美希「……」

貴音「先ほど挙げた、未来予知・もしかしての世界は、思い出として一つということ。それ故、人類の記憶」

美希「一度経験したことだったんだね。これも知らなかったなぁ」

貴音「それを教えたのは誰なのです?」

美希「リツって人と、黒猫。あ、あと忍者」

貴音「個性に富んだ集団ですね……」

美希「そのリツって人が黒猫と会話をしてて……その時初めてこの力? に気付いたの」

貴音「はて……、別の旅行者が……」

美希「多分違う」

貴音「美希も旅行者を存じているのですか?」

美希「うん。映像を視て、貴音に間接的に教えてもらったよ。宇宙の秘密は聞いて無いけど」

貴音「旅行者の説明不足ですが……腑に落ちません。この点を説明しなければ、接触する理由が……」

美希「貴音が隠したことなんじゃないの?」

貴音「わたくしが隠す……? その理由も……なるほど、合点がいきました」

美希「?」

貴音「話は後ほど。まずは美希の話を聞き終えてからにしましょう」

美希「うん」

貴音「美希はこの力をあの3ヶ月間で使っていないと推測しますが」

美希「まぁね。ただのデジャヴだと思っていたから。これを使えばトップなんて……朝飯前なのに……」

貴音「頑張りましたね、美希」

美希「……っ」

貴音「視えなくてもいいものまで視えてしまったのではないですか」

美希「う、うん……っ」グスッ



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