153: ◆Upzc6141AI[saga]
2013/01/16(水) 08:00:20.16 ID:AAMce13IO
「くそっ!反撃できねえぞ!?」
お菓子の魔女は執拗にクルツを追い回す。
「ウルズ6、援護するわ」
ほむらはそう言いながら横からRPGを撃ち込んだ。
命中。
派手な爆発と共に魔女が怯む。
「レガーレ・ヴァスタアリア!」
マミが技名と思しきものを叫ぶと無数のリボンで強引に拘束する。
魔女は強引に引きちぎろうと身を捩る。
あの調子では10秒と持たないだろう。
「二人とも!M9の肩に乗れ!」
クルツが叫んだ。
ほむらとマミは素早く反応して乗り移る。
プチリプチリとリボンが千切れ始める。
拘束力が弱まり、千切れるペースが上がる。
二人と一機は一箇所に固まっている為に狙いはM9のままであろう。
「やれるの?」
マミが問う。
「俺にはやれるの!」
短い時間で応答の直後、拘束が解け魔女はM9に突撃する。
まだだ。まだ、待つんだ。
魔女はどんどん接近する。
クルツは「あるタイミング」を測る。
もう少し…………………
時間がスローに感じる。
今だ、いける。
引鉄を引くと、強烈な火薬の爆発音で現実に引き戻される。
クルツは、魔女の体が一直線になるタイミングを狙っていたのだ。
そして、常人の反応では不可能に近い超至近距離「狙撃」をやってのけた。
弾丸が魔女の体を貫く。
それは、太巻きの様な物体と、最終地点にいる可愛らしいぬいぐるみの様な物体をも貫通した。
瞬発火力の高い散弾砲でもこの貫通力を持たない為に出来ない。
クルツの能力と狙撃砲だからできた芸当だ。
その一撃で魔女は動かなくなる。
結界は崩壊を始め、徐々に入り口の駐輪場が帰ってくる。
「やべえ!」
それだけ言うとM9はECSを起動して姿を消した。
この平和な街中で見られるのはマズイのだろう。
病院前、駐輪場
そういえば忘れていた。
上條の事だ、結界に迷い込んでいた。
「世話の掛かる奴ね…
巴さん、手伝って貰えるかしら」
「もちろん」
流石に女子中学生一人が男子生徒を軽々しく抱きかかえていたら疑問に思われてしまうだろう。
そう考えると、ほむらはマミに協力を頼んだ。
この少年も病院生活が長かったのか、えらく軽い。
例のビンタのお陰で罪悪感の残るほむらは早く運んでしまおうと決意した。
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